意外なところで見かけてみる。
職場の食堂でいつも通り昼食をとり、下膳までトレイを運んでいるときのこと。なにやら床に落ちている黒っぽいものが視界に入ったのだ。良く見ると、見慣れた何かである。良く見ると紺だがちょっと色褪せてて、細身の袋状。通常はペアで使うもの。
なんと靴下である。スーツにベストマッチングないわゆるオジサン靴下。しかも片方だけ脱ぎ捨てたかのように落ちている。場違いも甚だしいが、もっと不思議なのはこのオジサン靴下が食堂の下膳場にたどり着いたいきさつであろう。
このようにうまく脱げるには、まず靴を履いていてはならない。つまり靴下だけ履いた状態でぺたぺたと歩いて食堂にたどりついたに違いない。しかも、つま先からだらーんと脱げる寸前で。そこで、本日のAメニューをゲットして食事。爪楊枝でも口にくわえながら下膳までトレイを運ぶ。おっと、余所見をしていたらトレイからお皿を落としそうになってしまった。おっとっと。ずる。ということで、彼は気づかずに靴下を片方だけ置き去りにして食堂を後にしたのであった。
って、んな訳ないか。