車にiPodを載せてみる。
ここ一月弱ほどiPodを使用してきてわかったことは、iTunesはPC上のジュークボックスであり私のように公私ともにPCの前に座りっぱなしで作業し、かつ音楽中毒な人間、にとっては必要不可欠なツールでること。また、膨大なライブラリを所有する人間にとって、iPod(特にnanoの様にメモリの制限がきつい場合)はiTunesから音楽を切り出して持ち歩くためのツールに過ぎず、iTunesとiPodは主従関係にあるということ。の2点である。
つまり、iPodを購入すると、PCの前に座っているとき以外、一人で作業するような状況下ではどこにでも肌身離さず持ち出したくなるのだ。つまり掃除をしていたり、料理をしていたり、便所で踏ん張っていたりというような利用シーンである。ちなみに、便所で踏ん張るときには爆発的な音の塊を特徴とする音楽であるマーラーやリヒャルト・シュトラウスがぴったりなのであるが、そんなお下劣なお話はあまり踏み込まないようにしたい。
そんなこんなでiPod所有者がケースの次に陥るステップがiPodを車載することであろう。もちろん交通法では車の運転中にイヤホンやヘッドホンの着用は禁じられているから、ハンズフリーで聴く方法を考えなければならないし、それに付随するアクセサリは山ほど市販されているのだ。ということで、まずは5000円程度のFMトランスミッタを購入してみたのだが、どうも満足できない。まず、音量が小さいので、iPod用の音量に設定した後にCD演奏に切り替えたりすると心臓が飛び出るほどの大きな音量で再生されてしまうという問題。さらに、音が良くない。プレイヤと再生系までのアナログ系統が無線というのはどう考えても音が良くなるはずがない。非可逆圧縮符号化による雑音、それに車内で聞こえる騒音について加味しても、曲間の「じょーじょろじょろじょー」というノイズはどうやっても許すことができない。2回使用してそれ以上の使用はあきらめたのだ。
そこで購入したのがbelkin社のAuto Kit for iPod w/Dock Connectorと呼ばれるもの。オンラインアップルストアで購入するとあっという間にやってきた。アップルストアでも評判が良いこの製品は、以下のような特徴がある。
- ドックコネクタのみでiPodと接続する(ドックコネクタ経由で、line out信号を取得し給電する)。
- 3.5mmステレオのライン出力端子があり、有線で接続が可能。
- プリアンプ回路が内蔵されており、ライン出力端子から適切なレベルで出力が可能。
- 給電状況に応じてiPodをpause状態にしてくれる(自動再生ができないのが残念!)。
ちなみに、ソニーのカーステレオであればiPodをCDチェンジャーの様に扱うことができるice>Link:iPod plusという製品があるが、接続キットの癖して値段がiPod本体より高価であるという理由で却下した。正直そこまでお金はかけられない。
以下、愛車に搭載するまでの作業を簡単に。プジョー306ではシガレットライターの電源がキーの状態と非同期で常時ONになっているので、ヒューズの位置を変えることによってHaynesの整備マニュアルには16番がシガレットライターとあったが、どうも我が家のJacquerine II世(1999年式306スタイルプレミアム)では違うところにあったようので、結局トライアンドエラーで探し当てるほかはなかった(結局??番のヒューズを、デフォルトの位置から右に1つずらして装着するとキーと同期するようになった)。カーステレオはSony製のCD-X5500を使用しており、これにはAuxiliaryな入力端子(RCAジャック)がユニット背面についているのでRCA⇔3.5mmステレオジャックのケーブルを接続して引き出すことにした。結局、センターパネルをHaynesの整備書を見ながらはがしてパネル裏から出すことにした。パネルの隙間から出すという選択肢もあったが、いかにも素人の後付け感満点になってしまうため、やっぱり格好悪いと思う。結果、素人の後付け感80点ぐらいで接続が完成。