Piazzolla: Hommage à Liège(リエージュに捧ぐ)
★★☆☆☆(あの「タンゴの歴史」初録音だが…)
たまには素晴らしいCDだけではなく、あまり関心しなかったのも紹介しておいたほうがよいだろう(あくまでも私見ですのでご了承の程を!)。「リエージュに捧ぐ」と題されたこの録音は、リエージュ国際ギターで演奏されたバンドネオンとギターとオーケストラのための協奏曲を前半に据え、後半は「タンゴの歴史」のスタジオ録音を収録したちょっと中途半端な構成のCD。オーケストラの演奏によるAdiós Nonino(アディオス・ノニーノ)は重厚な音色と意外なオーケストレーションで聴かせてくれていはいるし、「リエージュに捧ぐ」という名のドッペル協奏曲も興味深い内容ではあるのだが、どちらかというとラテン風味のクラシックという感じ。後半の「タンゴの歴史」も初演とあるが、今となってはこれよりも良い演奏のCDは山ほどあり、本当に「初演記録」という以外には特筆するような価値が見られない。
コレクター向けかと思う。