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August 24, 2006

納車されてみる(その2)。

golf_and_306mini.jpg
先日購入したGolfVであるが、じんわりと「いい車だなぁ」と感じるようにはなってきたのだ。まだ700kmぐらいしか走っていないのであくまでも印象でしかないが、車の剛性感、賢い6速AT(アイシン製)、質素ながら質感の良い内装、取り回しのよさ(特に回転半径が小さい)、すぐに効くエアコンなど、良いところは多い。といいつつ、やっぱり306の乗り味は忘れられない。あのフランス車特有の「ゆる味」なところというか。

ということで、どうしても忘れられないということで、改めて買いなおしてみたのだ。みみっちくも1/43スケールですが。

August 22, 2006

間違いに気づいてみる。

止せばよいのに、自分用の製本された論文をぱらぱらとめくっていて、間違いに気づいてしまった。このミスが本文中のタイポや文法ミスならば「しかたがないか」と放置するところだったのだが、そんな単純な問題ではない。謝辞に記載した副査の先生の名前を間違えているのである(先生方も謝辞までは読んでいらっしゃらなかったということか)。

幸い、副査の先生方に配るための製本(黒くて硬いほう)を依頼しているところなので、急遽原稿の差し替えを依頼した。問題はすでに提出してしまった分である。差し替え効くのかは別にしても(たぶん効く、効くだろう、効くかもしれない、まちょっと覚悟しておけ)、今回の分を余分に増刷しておいて、後日学事課で泣き落としをしてみようかと思うのだ。しかしこの期に及んでこういうドタバタになるとは…。やはり日頃のオコナイが悪すぎるのである。

August 17, 2006

学事課に論文を提出してみる。

指導教官のS先生との待ち合わせに遅刻(いつもながら申し訳ございません)。先生と最終チェックを行い、その足で学事課へ提出。本来、今回の提出物は8/21が〆切であるが、ぎりぎりではなく早めに提出することにした。ちなみに、以前提出していた履歴書や要旨に恥ずかしいミスがあったので、同時に書類も差し替えさせてもらった。また、論文審査要旨は週頭に先生にメールで概要を送っておいたものを、先生が加筆したものをプリントアウトして同時に提出。一応その場で目視してもらい、誤りがないことを確認。無事受け取ってもらったのだ。

あとは、9/4に予定されている専攻教員会議で受理審査が下りた暁には、晴れてhiwa博士となる。と書いて気づいたのだが、hiwa博士ってなんだか響きがいやらしいですな。それはともかく、残りのToDoは:

 副査の先生方の分の論文を製本して、9/1or4に配り歩く。
 if (9/4の専攻会議で受理) {
  9/15までに学位論文公開手続き
  9/29に学位授与式@Mキャンパス
 }
 知人配布用のソフトカバーの論文を製本し、郵送・配布する。

である。いよいよ終わりが見えてきたのだ。

August 16, 2006

学位論文の執筆環境について書いてみる。

学位論文の道のりについて事細かに書いてあるページは星の数ほどあれど(ってそんなにないか)、どのツールを使って執筆するのかまで書いたページは少ないような気がするので、補完する意味で書いておこうと思うのだ。

言うまでもないと思うが、綺麗な論文の執筆には基本的に(La)TeXは必須だ。

TeXを使えば、Postscriptへ変換でき、更にPDFにするのも簡単なので、可搬性(portability)という観点からするとほぼ理想的である。私がまだ学部生だった15年ほど前にTeXと初めて遭遇したのだが、その頃ちょうど全盛期を迎えたワードプロセッサが子供だましに見えてしまうほど美しい出力に感嘆したものだ。レイアウトは自動的に行われるので、コマンドの入力は多少煩わしいものの、執筆に専念できる。また数式の美しさは特筆に価する。理系文系を問わずお勧めしたい。ちなみに現在では、LaTeX2εが主流となっており、便利なスタイルファイルも豊富にあるので、適当な配布形態をインストールしてそのまま使用して問題ない。

とはいえ、この「配布形態」の選択が重要だったりするのだ。というのも、ここの選択を誤ると、やりたいことが限定されてしまう可能性がある。LaTeXをとことん使う目的では、PC/AT互換機(いわゆるDOS/V機?)を使用する場合、今のところほぼ3通りの手段がある。

  1. Linux/FreeBSDなどのUNIX互換OSをインストールする。
  2. Cygwinをインストールする。
  3. TeX for Win32をインストールする。
こうして書いてみると、どれも意外とハードルが高いことに気づく。これだからTeX人口が増えないのだ、というのはさておき。

私の場合は、TeXのインストールには2番目の選択肢を用いることにした。Cygwinを選択した理由は、setup.exeをダブルクリックしてインストールしたいパッケージを選んで「ぽこ」で済むというほぼ理想に近いインストール環境であること、Windowsのアプリケーションをそのまま使える上にX windowも立ち上がるため、いろいろと便利なこと(詳細は後述)である。しかし、問題はCygwinはデフォルトでは日本語をうまく扱えないという問題がある。このため、中丸さんの「Cygwin + X + 日本語アプリケーション」を活用させて頂いた。ここのサイトは細やかにアップデートされているので、非常に良い(余談だが中丸さんは私の研究室の隣の隣にいらした方だが、私のことは覚えておられないだろう…)。ここのパッケージをインストールして地道にCygwinで日本語を使う環境を整えよう。

しかし、上記の中丸パッケージ群には日本語の通るTeXが含まれていない。そのとき、大変ありがたく使わせて貰ったのが、こちらの「Cygwinで日本語TeX - ptetexを簡単インストール」である。ここに記載してあるとおりにインストールすれば、本当に簡単にインストールできる。ちなみにTeXファイルの編集には、お好きなエディタをチョイスするのがよい。私の場合はWindowsで動くemacsであるMeadowだ。

次に考慮しなければならないのが、図をどうやって作成して張り込むかである。TeXはEPS(encapsulated postscript)と相性が良く、graphics.styを使用すれば、そのまま埋め込むことができるのでこれを前提としよう。

ではこのEPSファイルをどうやって作るか。Windowsの場合はWMF2EPSという強力なツールを利用することができる($20なので安いもんだ)。これを使用すれば、Excelのグラフやパワーポイントの図など、WMF(windows meta file)形式のたいていのものはEPSにすることができる。

もし、一から図を書き起こすのであれば、Tgifをお勧めする。ここでCygwin(あるいはUNIX環境)を選ぶ必要性が生じる。というのも、Tgifは基本的にX windowが必要とされるためだ。私が学生の頃はidrawと呼ばれるソフトを使用していたが、現在はもっぱらこちらを愛用している。LinuxなどのUNIX互換OSを選択した場合はRPMなりpackageなりをgetしてインストールすれば良い。環境としてCygwinを選択した場合は、前述の中丸さんの「Cygwin + X + 日本語アプリケーション」にあるパッケージを利用すると良い。

実はTgifは、pstoeditと併用するとその強みが一層発揮できる。というのもTgifはEPSファイルを作成できてもEPSファイルを読み込んで編集することができないからだ。しかし、pstoeditを使用すれば、EPSファイルをTgifの形式に変換して編集することが可能となる。たとえば、私のように古い論文に載せた図(EPSファイル)を一本の学位論文に再構成する場合には、全体的な統一感を出す必要がある。このためにフォントの設定なども含めて再度編集するときなどに実に有効だ。また、WMF→EPS→Tgifというパスを通れば、どれも同じ感覚で編集することもできる。ちなみに、pstoeditは基本的にUNIX環境での動作が前提となっているので注意を要する。Cygwinではコンパイルする必要があるので、この点だけはちょっとハードルが高い(いっそすっぱり諦めて「EPSファイルを編集しない」という選択肢もあることを忘れずに)。

これで、ほぼ論文を書く環境は整ったはず。気が向けば今度は論文のフォーマットやフォントなどの細かいことについて書いてみようかと思うのだ。

(2006/9/22補筆)

August 14, 2006

トラックバックに気づいてみる。

今やMovableType 3.31もリリースされ、3.2-jaなんて時代遅れなのだが、改めて設定するのが面倒で同じバージョンを使い続けているのだ。白状すると、そもそもMovableTypeのシステムをよくわからずに使用していたりもする。はっきり認めようではないか。エンジニアとして失格。

実はこのblog、トラックバックがうまくいった試しがない。自分から自分自身に向けたトラックバックすらうまく打てない。そんな状況では他のblogからのトラックバックは望むべくもなく、最近ようやくコメントを頂くことはできてもいわゆる「blogコミュニティ」に積極的に参加するなどこの弱小blogでは無理だと諦めていたのだ。ところが、本日トラックバックの設定画面を見ていて「迷惑トラックバック」というタブがあることを発見した。試しにクリックしてみたら、わんさかと出てきましたよ、SPAMなトラックバック。「なるほど一応トラックバックは受けることができるんだなぁ、でも全部SPAMじゃんか」と思いながら眺めていたら、その中に混じって自分自身が打ったトラックバック(失敗だと勘違いしていた)、そして1月4日にgon6さんから頂いたトラックバックを発見した。

なんと、ありがたくも初めて頂いたトラックバックを7ヶ月もの間SPAM扱いしてほったらかしにしていたことになる。恐らくトラックバックしたご本人もお忘れになっているかもしれないが、「失礼千万不届きもの切って捨てい」という状態である。本当に申し訳ございません。実は前もコメントで同じことをやらかしてしまい、その方からは2度とコメントを頂いていない。

というわけで、無事トラックバックができることが判りましたので皆様ご安心してトラックバックしてくださいませ。と言ってももう遅い。こうしてただでさえ狭い交友関係をどんどん狭くしていくのだ。だぁ!

August 9, 2006

製本所に出してみる。

やはりお盆の時期にあせって製本所に出すのは避けたいので、早々に出すことを決心したのだ。それでも、学事課は9日から16日まで休みで、論文の提出期限は21日であるから、タイムスロットは3日。きつい。3月授与だと正月休みという強敵がいて、いろいろと事務手続きが滞ってしまうという話は聞いていたが、9月授与にも似たような障害はあったとは(正月休みほどの深刻度はないが)。先日送りつけた論文をご覧になった主査のS先生からは更に何点か軽微な修正点を指摘されたが「これで行きましょう」という許可を頂けた。許可を頂きつつも最後の悪あがきで自己チェックをもう1パス通してみたら、やはり修正点がわさわさと出てくる。バグ(やゴキブリ)と一緒で「一匹いたら10匹いると思え」の世界だ。それに加えて、序章と結論の章は中身に特に興味がなくとも読まれてしまう可能性が高いので、文章も練り直しを行った。

結局、校正作業が終わったのが午前3時。やっぱり文章にはまったく自信はなく、相変わらず格調に乏しい論文であるが、とにかく印刷せねばなるまい。ということで父親から譲り受けた古めのレーザープリンタに、ITO-YAブランドの高級紙(BIO TOP COLOR)をぶち込んでプリント開始。本来ならば紙は銀座の店でまとめて購入するのが安く上がるのだろうが、時間がないので量販カメラ屋で入手した。インク切れに備えて予備のトナーもスタンバイ。

ちなみにこのレーザープリンタは片面印刷しか対応していないのだが、S先生には「このページ数だと片面印刷がよい」とアドバイス頂いていたので必要十分だ。よく考えてみると遠まわしに「薄い」と言われたのだが、それはさておき。いずれにしても「黒くて硬い」製本の方は片面印刷で厚さを稼いで立派に見せ、配り歩く用のは両面印刷ですこしでも安く上げようという方向で行こうかと思う。レーザープリンタは引き取った時点で相当酷使されていたようで内部が非常に汚れており、印刷結果は余白が汚れていたり、斜めに給紙されていたような状態であった。正直、今なら4万も出せば両面印刷対応のモノクロレーザープリンタが手に入るので、買い替えすることも考えた。だがローラーを掃除さえすれば綺麗にプリントアウトできそうな雰囲気だったので、クリーニング道具を購入してローラーの掃除をすることにした。感光体ユニットも汚れていたので(本来ならば触ってはいけないらしいのだが)アルコールで拭いて汚れも除去した。とはいえ、これだけ万全の準備をしても結局刷るのはこんないい加減な論文かと思うと気分も落ち込む。

そんなこんなで明け方までプリンタを酷使して6部を刷り上げた。ほとんど徹夜の状態であるが、ちょっと仮眠を取った後にきちんと全ページを目視して印刷状況に問題がないこと、落丁がないことを確認し、そのまま板橋にあるヤマザキ製本所に持ち込んだ(ちなみに本日は年休)。ちなみにこの期に及んでミスを見つけたりすると大後悔することは必至なので中身は一切読んでいない(逃げ腰)。3日後の8/12(土)に取りに来ることを約束して、とりあえず論文の修正作業からは開放された。
printout.JPG

あとは依頼されている論文審査要旨の原案を先生にメールし、製本されてきた論文を学事課に提出しなければならない。それに加えて、知り合いに配り歩く用のソフトカバーの分も製本を依頼する必要もある(が、これは特に期限が設けられているわけではないので盆休み中にゆっくりと手配すればよい)。しかしソフトカバーはいったい何部ぐらい作ればいいんだろうか。謝辞に列記した人名だけでも30名を超えており、当然それ以外にも送らなければならないだろうし。

August 6, 2006

骨を鑑賞してみる。

P1020372s.JPG
もうそろそろ論文修正作業も終盤に差し掛かり主査のS先生に草稿の最終チェックをお願いしている最中である。つまり、現在はちょっとした待ち時間ということで、息抜きに骨を鑑賞しに行くことにしたのだ。目的地は、幕張メッセで開催中の巨大恐竜博だ。ここのところ愚息(仮名)は何故か恐竜づいており、ユネスコ村の大恐竜探検館に行ったときも大喜びであったため、満を持しての巨大恐竜博2006である。

夏休み期間の週末で会場が混雑することは明白であったし、渋滞も避けたかったため早起きして会場に到着したのは開場に15分遅れの9:15。いつもお出かけには出遅れ気味の我が家としては上出来である。ところがもう出遅れていたのだ。会場は壮絶な人ごみで、低いところにある展示物は人の壁でほとんど見えない状態。さすがに目玉の巨大恐竜の骨格は見ることができたが。

しかし、何ヶ月かぶりの家族での遠出だ。笑顔の息子を見ていると、すまない気持ちでいっぱいなのだ。

August 4, 2006

せっせと修正してみる。

公聴会は辛うじて通過したが、まだ論文そのものを提出するというタスクが残っているのだ。公聴会の後も、主査および副査の先生方には論文草稿について数え切れないほどの改善点を指摘頂いている。ということで仕事を終えて帰宅した後にせっせと修正しているのだ。

しかし、(何をとち狂ったか)英語で書いているので、読み直すと恥ずかしい文法ミスだらけで自己嫌悪に陥る。文章も実に稚拙で、内容はもちろん体裁すら「エレガントな論文」とは程遠い状況だ。読み返せば読み返すだけ修正点が見つかるため、その都度赤入れで真っ赤になる。果てしなくエンドレスに続くうんざりする作業であるが、ここで手を抜くと恥ずかしい状態のものが大学図書館やら国会図書館に納められて永遠に保管されてしまうようなので、さぼることはできない。もし恥ずかしい状態のものが納められてしまった場合は、日本沈没や小惑星激突などといった天変地異に頼らざるをえない。などと他力本願にくだらないことを考えていたら、先人(博士研究者)も指導して下さる先生方も、異口同音に「やっているとキリがないからどこかで止めにしないといけない時が来る」とご助言くださったのをふと思い出す。

ということで、〆切は残酷に近づいてきたということもあり、先人の言葉に甘えて諦めることにしたのだ。そこで主査のS先生に「もうそろそろ製本所に出します」メールを出すと、すぐに「自宅に最終版の原稿を送ってくれ」との指示を頂いた。先生はゼミ合宿やら学会活動やらでお忙しい中、週末にご自宅で目を通してくださるとのこと。本当に感謝である。あともうひと踏ん張りだ。

武蔵野在住の不惑研究者の備忘録。 息子と娘に嫌われないことを目標に日々過しています。

ちなみに登場人物はほとんど匿名ですが、 「御主人様(仮名)」とは私の妻で「愚息(仮名)」は息子のことです。

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