ラージパールグラスを全部抜いてみる。
ラージパールグラスの調子が相変わらず悪いのだ。ライトを交換しても、「発酵式」で二酸化炭素(CO2)を添加してもちっとも良くならない。茶苔が発育を阻害しているのだろうが、水質など他にも要因があることを疑おう。調子が悪い葉は半透明の茶色になり、いわゆる「溶ける」ような感じで茎から離れていく。こうして水槽の縁やフィルタの排水口にはラージパールグラスの枯葉がへばりつき、うっとおしいことこの上ない。ということで、残念ではあるがラージパールグラスの育成は断念。ほとんど全部抜いてゴミ箱に。悲しい。
そして、同じように茶苔だらけの石(店では「青華石」として売られていた)を取り出し、クエン酸で処理をすることにした。クエン酸は塩酸のような危険物でもなく、酢酸(いわゆるお酢)のように臭いもしないということで私は愛用しているのだ(前も述べたとおりカルシウムと中和すると難溶物ができるという欠点はあるが)。ということで、クエン酸をたくさん溶かした水溶液に投入すると、派手に泡だってみるみるうちに水が黒く変色した。酸の力は強いのだ。
と感心している場合ではない。もう2ヶ月近くも経つというのに茶苔が出続けている。通常茶苔といったら「立ち上げ時の水質が不安定な時期にでる」というのが定説だと思ったのだが、アンモニアにしても亜硝酸にしても一切検出しないこの水槽で茶苔が出続けているというのは異常ではないか。
良く考えてみると茶苔が主に発生しているのは、石とラージパールグラス。他にあった茶苔はオトシンクルス・ネグロ2匹とヤマトヌマエビ7匹(ヤマトヌマエビは脱走癖があって、ガラス蓋の隙間から飛び出したのがせんべいのように干からびた状態で発見されて数が徐々に減っている)が全部平らげてしまったのでわからない。しかしアマゾンソードがなぜかいじけて新芽を出さなくなっている。どう考えて異常だ。とふと思いついたのが石。これを投入する前はアマゾンソードも元気だったし、茶苔が集中しているのは石のまわりに植わっているラージパールグラスだ。しかも先に述べたとおり、石は酸と過激に反応している。もしかしてこの石が茶苔の原因なのではないか。茶苔(珪藻)は珪酸を取り込んで増えるが、この石には実は珪素がふんだんに含まれているのではないか。
私としては基本的に薬品の使用は避けたいので(単に消耗品にかかる費用を抑えたいというケチな理由という話もあるが)、苔除去薬などには頼りたくない。回避するには原因を除去するのが筋だろう。ということで、酸処理した後の石は残念ながら水槽にもどされることはなくなり、しばらく石なしで様子をみることにしたのだ。
いずれにしてもレイアウトを再度検討しなおす必要が生じる。とほほ。