2000年2月後半の「がまんしましょう。」


00.02.16,Wed 努力を水泡に変えてみる。
00.02.17,Thu コタツでぶっ倒れてみる。
00.02.18,Fri 筆で書いてみる。
00.02.19,Sat 再び「もののけ」をみる。
00.02.20,Sun PS2を予約してみる。
00.02.21,Mon 開いたままにしてみる。
00.02.22,Tue トイレで睨みあってみる。
00.02.23,Wed CDに囲まれてみる。
00.02.24,Thu 涙目になってみる。
00.02.25,Fri 拉致監禁してみる。
00.02.26,Sat サルを捕ってみる。
00.02.27,Sun 弁当を食べてみる。
00.02.28,Mon NWの面倒をみる。
00.02.29,Tue 400年に一度の閏日を考えてみる。

00.02.16,Wed 「努力を水泡に変えてみる。」

いささか遅い夕食後に、 相変わらず完成しない ドライヤーをふんふんと鼻歌を歌いながら、こねくり回していたのだ。 今日こそはカタをつけようと、 アンサンブルの他のメンバーにメールでサンプルを送りつけ、 意見を貰っておいたのだ。早く印刷して宣伝しないと、集客が悪くなる。

その間、入浴していた御主人様(仮名)が部屋に入って来た。 風呂から上がったらしい。当然、濡れた髪を乾かすべくフライヤーに電源を入れた。

がー。

フライヤーをかけながら、手櫛で乾かしている。 髪の長い女性は不便だよなぁ。髪の短い私なぞ、 この時期なら洗いっぱなしでほったらかしても30分もあれば乾いてしまう。 この時期、髪の長い人が乾くまでほったらかしになんかしたら風邪をひいてしまうぜ。 とか、ぼんやり思いながら、相変わらずゴキゲンに鼻歌を歌っていた時だった。

ぴゅん。

いきなりディスプレイの電源が切れた。 後ろでつけっぱなしだったテレビの電源も切れた。 フライヤーも静かになった。 PCもファンが回っていない。

一瞬何が起きたのか分からなり、メンくらった。ま、まさか。

ブレーカーが。

セーブしてなかったのだ。その時こねくり回していたドライヤーは、 360dpiのA4サイズのマルチレイヤーの画像である。 これだけデカイと、セーブするのには時間がかかり大変面倒なので、 サボっていた。ということは、本日行った作業は全てが水泡

涙目でScanDiskの青い画面を眺めながら、 そりゃ30Wの容量しかないアパートで、 コタツとテレビとPCとフライヤーとオイルヒーターと電気ポットとステレオコンポと携帯充電器を 全部同時につけりゃ落ちるわなと下唇を噛むしかない。

ところで、ショックの余り、 いくつかの言葉が入れ替わっているかも知れないが、 そんなことは気にしてはイケナイのである。


00.02.17,Thu 「コタツでぶっ倒れてみる。」

11時頃からゲームをしながらコタツでビール(正確には発泡酒)を飲んでぶっ倒れて 気がついたら午前4時。500ml缶のビール(しかも発泡酒)1本でぶっ倒れるのだから、 とことん安上がりな男である。

そもそも私はアルコールは強いほうではないのだが、 ワインやビール、日本酒などの蒸留していない酒にはめっぽう弱いのだ。 だから、自ら進んで500ml缶を飲むというのは珍しい。 しかも1週間のうち、仕事の疲れが溜まりはじめる木曜である。 条件はこれ以上ないぐらい揃っており、いとも簡単にぶっ倒れることができた。

ま、ぶっ倒れたおかげで、 何で自ら進んで500ml缶を飲んだのか忘れてしまうこともできたんだけどね。

村山ホープ軒(東村山)ラーメン、のり付


00.02.18,Fri 「筆で書いてみる。」

夕食後、御主人様(仮名)は、明日の友人の結婚式の用意をしていたのだ。 いくらウチの家計が厳しいからといって、 当然、手ぶらで行くワケにもいかないので、祝儀袋も用意している。 もちろん、袋だけではなく中身もである。

問題は表書きおよび内袋の表記である。こういうのは大抵筆で書くモンである。 しかし、ここだけの話、彼女はあんまり字が奇麗なほうではない。 しかも慣れぬ筆なんぞ使ったら目も当てられない状況になるらしい。 っていうか、筆ペンで書き上げた作品を見たら、ソウイウ状態だったのだ。

もっとも、つい数ヶ月前に変わったばかりの苗字を書くのも一苦労だったらしい。 pしかも書きにくい苗字だから慣れるのにはしばらくかかるだろう。すまん。

ま、「とにかく書いちゃったものは仕方がないんじゃない」と提案してみたのだが、 御主人(仮名)は納得がイカナイらしい。というのも、祝儀袋を出すのは一瞬ですむが、 明日は、他に受付で芳名帳に名前を書くという重大な任務が控えているのだ。 大勢の前で恥をかくわけにはいかないらしい。

ということで、彼女は筆ペンで練習をはじめたのだ。

嗚呼、そうじゃない。書き順も違うし、文字のバランスを考えたらこうなんだよ。 見ちゃいらんないよ。ちょっとペンを貸してごらん、お手本を。

だが、私の書いた作品も目の当てられないモノであった。 御主人様(仮名)の目は冷たい。

「そーいえば、アンタも月曜日に通夜に行くんじゃなかったっけ?」

あ、そうか、通夜にも芳名帳ってあったっけ。

こうして我が家は苗字の筆ペン練習大会となってしまったのだ。


00.02.19,Sat 「再び『もののけ』をみる。」

再び、もののけを見たのだ。

「もののけ」なんて、なかなか見れるモノではない。 ちなみに、なかなか見れないというのは一緒だが、 「もののけ」は「したのけ」とは違う。

何のことだか分からないからもうちょっと説明しよう。 カウンターテナーの米良美一(敬称略)である。うーん、これでも分かりにくいな。 常識的に、例の映画のことだと思ってしまうだろう。 ところがどっこい、私は、この米良のことを「もののけ」と呼ぶのだ。 つまり、「もののけ姫」の主題歌を歌った人である。 どうも勘違いしている人がいるようなので、はっきり言っておくが、 カウンターテナーの人にはタマはある、筈なのだが、 詳細は別の場所に 書いておいたので、そちらを参照のこと。

実は、彼のリサイタルには昨年の7月 にも行ったのだが、母親がどうしてももう一回見たいと言うので見に行ったのだ。 おっと、正確には聴きに行ったのか。

コンサートの組み立ては、前に聴きに行ったのと一緒だった。 前半はバロックに始まり近代フランスまでをサラっと流し、 後半は日本の歌を歌う。おしゃべりを交えたアンコールを長くやっておしまい。 やっぱり出だし音程が安定しなかったが、 だんだんと調子が出て来て良くなって来た。今回のピアノの伴奏はいまいち。

とにかく、彼の「もののけ」ぶりは一層加速しており、 後半に振袖を羽織って出て来たのにはのけぞった。 アンコールのおしゃべりはワイドショーネタを延々としゃべり、 だんだんオネェ言葉になってきたのにも困ったモンだ。ふーむ、 この手の人はワイドショーネタが好きだという傾向は確認できたんだけどね。


00.02.20,Sun 「PS2を予約してみる。」

この年になっても何故だか親しい従兄姉同士の宴会が都心であったのだが、 その後「折角都心に出て来たのだから」と秋葉原に行ったのだ。

ここに来るのも久しぶりだなぁ。 と、思わず雰囲気に飲まれてWin2000 などを握り締めたまま 気を失いそうになったが、現状の Win98 で間に合っていると思い直し、 購入は見送った。もっともRC2ライセンシーは、購入期限が 8/31 に設定されている。 それまでに何とかすれば良いのだ。

まぁ、そんな「バグが6万ある」などというイヤな噂のあるOSよりは、 お家で仕事(論文書きやプログラムのデバッグ)用に UNIXを導入しなければならないので、 FreeBSD 3.4 ReleaseのCD-ROMを購入した。 他にはウイルス対策ソフトとかEudora-Jや1,480円のスピーカなどを購入。 物欲はある程度満足された。って、結構買っているんだから当り前だろ。

とか言いつつ、更に Playstation.com Japanで PS2を予約しちゃったりなんかしたのだ。月曜日の午前2時なんて、 誰も予約しないだろうという思惑は見事あたり、サクサクと予約できた。 もっとも、予約開始の18日からはちょっと経ってしまったので、 「お届けは 3/11 以降」となってしまった。まぁ、どうせ来てもしばらくは

  1. DVDプレイヤー
  2. 旧PSソフトで遊ぶ

という使い方しかないだろうから良いだろう。

そもそも、私のもっとも大きな関心事は、 DVDタイトルがどれぐらい鮮明に再生されるかである。 いくら圧縮をかけているとは言え、デジタルメディアである。 画質はVHSの比ではないらしい。そう。 DVDとVHSの関係は、ちょうど、MDとアナログレコードの関係とほぼ等しい。

噂によれば、特にHなタイトルなどは著しく綺麗にみえるらしい。 って、別にHなタイトルを見る訳じゃないよ。 だいたい、そんなモノを御主人様(仮名)の前で再生したら えぐるようなアッパーカットを食らうに決まっている。 それに、そもそもそのテのソフトにはモザイクが。


00.02.21,Mon 「開いたままにしてみる。」

会社では、お客さんが来てつまらない打ち合せを延々と2時間半もやったのだが、 やっぱりつまらない話なので省略しよう。 現実には「つまらない」というよりかは「実りがない」状態だったのだが、 実りもないのにだらだらと伸びてしまい、大幅に時間オーバーしてしまったのだ。 その後に予定が控えていた私は、気が気ではなかった。 実は一瞬気を失って「がくっ」とかやってしまったりもしたのだが、 これは恐らくお客さんも気づいていただろう。恥ずかしい。

というのも、午後6時より中野の寺での友人の父親の通夜があったのだ。 ただ単に「友人」と言うと語弊があるのだが、 親しくさせてもらっている職場の先輩、かつオーケストラ仲間である。 実は2年程前、その人の結婚式の司会など仰せつかってしまい、 そんな訳で一応家族の皆様には完全に面が割れている。 ということは、欠席する訳にはいかないのだ。

何より、折角練習したのだから、 その成果を示さねばモッタイない。 香典袋もしっかり入手し、よれよれのお札を選んで入れておき、 準備も万端である。黒いスーツに黒いネクタイ。

開始後45分に到着。 大幅に遅刻してしまったが、読経を延々と聞かされるよりはマシかも。 コートを受付で預け、ちょっと石原慎太郎似の写真に向かって焼香を上げ、 ご家族の方にご挨拶。その後、コートを受け取ってそそくさと退散し、 電車に乗って無事に家に着き、玄関で身体に塩を振った。 ふむ。我ながら今日の段取りは完璧である。

だが、その塩を払い落す時点で気づいたのだ。社会の窓が全開。 一体、君はいつから開いたままだったんだ?


00.02.22,Tue 「トイレで睨みあってみる。」

御主人様(仮名)も寝静まった夜中である。しっこを我慢しながら、 のんべんだらりと、いつもの通りネットサーフィングをして居たのだが、 それにも限界がきたのだ。もはや、ボウ腔の充填率は120%である。 ということで、急いでトイレの扉を開たら、いきなりソイツと目が合った。

タジロぐ。

そりゃ予期しない所からの視線は恐い。 しかも、私はこれからしっこをするのだ。 これは、男として2番目に無防備な状態である (ちなみに私はまだ子供なので、何が1番目なのかは良く知らない)。

睨み合いである。まるでマングースとキングコブラのような 膠着状態(リンク先はその様子)。

だが、こうして睨みあっているうちにも、 順調にボウ腔の充填率は125%に増加している。 私はそいつから目を逸すことなく、しっこを放流することにした。

じょろじょろ。

無事、ボウ腔充填率は下がった。 ぎりぎり限界まで貯めて放流するとき、貯めれば貯めるほど解放感が充実する。 うーん、これが止められないんだよな。って、そこまで我慢するなよ。

一方、ソイツは相変わらず動かない。 私はレバーを押し、水を流すやいなや! だしぬけに、ソイツは動きじめた。 水の流れとともに、両腕というか両翼を目にも止まらぬ早さで 動かして(リンク先はその様子)いる。

かたかたかたかた。

そう。ソイツはトイレの水貯め槽上にある、蛇口にひっつけるペンギンの飾りで、 水が流れを利用して羽が動く仕掛けになっている。 っていくらトイレの飾りとはいえ、夜中にこんな音出したらうるさいよ。 近所迷惑になってしまう。こんなの、いつの間に買って来たんだろ。

しかも、目を逸さないで放流したもんだから、 目標地点を誤り、尿の跳ね返りが生じてしまったのだ。汚いなぁ。


00.02.23,Wed 「CDに囲まれてみる。」

いつも通り遅い夕食後に、 ぱんぱんの腹を抱えて「あ゛ー」とか言いながらコタツでゴロンとしていたのだが、 急に Norrington 指揮のブラームスの交響曲が聴きたくなった。 実は、私は500枚程度のCDを所有している。ほとんどが、 バッハなどのバロックが主体の「古楽」というマイナーなジャンルなのだが、 ま、そんなことはどうでも良い。

とにかく、これだけの数になると整理が大変なのだ。 結婚前に実家にいた頃は、積み重なったCDの中で寝ていたぐらいだ。 増え続けるCDは、棚の許容量を大幅に越える数になってしまい、 当然、部屋にはCDの塔が何本も築かれてしまう。 で、部屋を歩くと、雑誌の下などに隠れていたCDケースを過って踏んでしまい、

ぺき

とか言ってよく割れたモンだ。よく聴くCDほど、 棚から出て床に放置されている確率が高かったので、割れている。 って、そんなことは別に自慢するようなコトではない。

とにかく、それが結婚して状態が変化した。 御主人様(仮名)は、片づいていないとイライラする整理魔だったのだ。 というか、おそらく世の中の基準からすると、 常識的な範囲での整理整頓なのだろうが、 以前の私のように常識を逸脱した基準で生活していた人間からすると、 充分「整理魔」の範疇に入ると言えよう。

彼女の最初のターゲットは、棚から溢れ、 いつまで経ってもダンボール箱に入ったまま放置されていたCDであった。 こともあろうに、彼女は私が外出している隙に、 押入の下の段の奥にCDをしまい込んでしまったのだ。 まだ整理をして並べていないので、 暇が出来たらぼちぼちやろうと思っていた矢先である。

だいたい、そんなところにしまったら、取り出すのに一苦労である。 しかも整理もしていないから、全部ひっくり返して探さなければ 希望のCDは見つからない。だが、ここから出したまま、また放置なぞしたら、 御主人様(仮名)にスネを狙ったローキックを食らってしまう。 つまるところ、CDを見つけやすく並べ直すことによって、 欲しいCDをすぐに捜し出すことができるだろう。仕方がない整理するか。よいしょ。

1時間後、何とか並べ直し、元通りになったのだ。 結構くたびれたし、手が埃で真っ黒だ。さて、風呂入って寝るか。

あれ? そーいや私は一体何を探してたんだっけ。


00.02.24,Thu 「涙目になってみる。」

最近、どうもやる気が起きなくてイカンのだ。 仕事である。やらなければいけないモノがヤマホドあるにも係わらずだ。

と言う訳で、一仕事終えてご機嫌なMちゃんと飲みに行くとにした。 ちなみに、「ちゃん」づけしているが、Mちゃんは美人OLではない。 20代も終りに近い、ムクツケキ独身男である。 そもそもウチの職場には美人OLが居ないのだ。 日頃から常々、あぁ沢山の美人OLとしゃべれるような職場が良かった、 と思っているのだが、全く叶わないのだ。って、そんなことはどうでも良い。

お目当てはいつも行っている馴染みの庶民派焼き鳥屋である。 周りにはその手の店が非常に少ないので、いつ行っても繁盛している。 でも繁盛している理由はそれだけではない。うまいのに安いのだ。 だから定休の月曜日以外はいつも混雑している。半年ぐらい前になるが、 欲求不満の溜った大学生のようにMちゃんと毎週来ていたことも一時期あり、 店員さんにも顔を憶えられ、もう完全に顔馴染みである。

くはぁっ、これが止められないのだ。

いつも通り焼き鳥全種類を1人前(4本)ずつ頼み、生ビールで味わう。 ホド良い感じになったころ、4人ほどが合流し、また飲み続ける。 ウチの職場に研究生として来ているS君も、 無事就職が決まりここに来るのも今日が最後。 ということで、本人そっちのけで零時近くまで結構な盛り上がりをみせた。

こうして、「つまみはラスト」と言われるオーダーストップまで居座ったのだ。 「それじゃ、やっぱり締めは茶漬けでしょう」などと訳の分からないことを言って、 最後に海苔茶漬けを頼んだのだ。

しばらくして目の前に置かれた茶漬けをかき込んでいたMちゃんは、 いきなり目を閉じ鼻を押えて後ろにのけ反った。 頭が後ろの壁にあたり、鈍い音がした。 涙目になっている。そんなにウルウルしても私は君には、なびかんぞ。 第一、私には妻がいる。ってそういう問題じゃないらしい。 米と一緒に、大きなワサビの固まりを飲み込んでしまったらしく、 ツラかったようだ。

皆で指をさして笑ったのだが、しばらくして私にも鼻に抜ける激痛が走った。 目を閉じ、鼻を押えてのけ反ると私の頭も後ろの壁にゴンと当たった。 学習しろよ。


00.02.25,Fri 「拉致監禁してみる。」

いつも通り、途中で仕事をほっぽり出し、九州男児F氏と御主人様(仮名)で、 博多ラーメン屋の「てっぺん」に食いに行ったのだ。

なんとなく飲みたい気分だが、昨日飲んだばかりだし、なにしろ金がない。 家には一応ビール(ただし発泡酒)がある。 と言う訳で、御主人様(仮名)と相談した結果、ようやく殺人的な仕事量から解放され、 家で冬眠活動に入る予定だったF氏を我が家に拉致することにした。

家の近所のTSUTAYAでビデオを2本借り、22時過ぎに見始める。 1本目は、Sean Connery主演の`Entrapment'であった。 ビデオレンタルも開始されたばっかりなので、1泊2日でしか借りられなかった。 筋は「罠」だらけで、 よく見ていないと最後までよく分からないまま終ってしまう可能性があったのだが、 ビールを飲み、寝ながら見たので、やっぱり分からないまま終ってしまった。 Sean Conneryもアクションモノの映画にイイ年して出たりして凄いなぁ と感心もするが、何よりCatherine Zeda Jonesが綺麗だったのだ。 こういう御主人様も良いかななんて思ってしまうぐらいであるが、 そんなことは心の奥底にしまっておかなければならない。

時刻は午前0:30。問題は、2本目の「The Movie 踊る大走査線」である。 これはビデオレンタル開始よりだいぶ経っているので、 7泊8日で借りられる筈だったのだ。 だが、御主人様(仮名)はぼんやりとしていたらしく、1泊2日でしか借りなかったのだ。 ということは、明日このビデオを返却しなければならないのである。

しかたがないので、くたくたの3人は死んだ魚の目をしながら、 ビデオをデッキに放り込んだ。拷問である。よくよく考えて見れば、F氏は、 我々に拉致された挙げ句、夜中の3時まで映画を見させられているのだ。 これを拷問と言わずして何と言うか。

一方の私は、ほとんど寝ていたので、筋を全く憶えていないのだ。

てっぺん(上井草)「青ネギラーメン(辛め)」


00.02.26,Sat 「サルを捕ってみる。」

御主人様(仮名)の実家と我が家は、車で20分程度の距離である。

だというに、結婚してから3ヵ月近く経つのに、 いままで一回も家に招待していないのだ。 義父は引越しの時に手伝いに来て下さったので、 我が家がどんな感じだか承知している筈だが、義母はまだである。 娘がどんな暮らしをしているか知りたがっていたようなのだ。 こんなチャランポランな男と一緒である。そりゃ、心配するのも無理ない。

「お前に娘をやったのはやっぱり失敗だった。いますぐ返せ。」

などと怒鳴り込まれても困るので、 ようやく、両親と甥姪兄弟を家に招待することにしたのだ。 もっとも、私は彼女を「貰った」という意識はない。私は彼女の下僕だからね。 って、そんなことはどうでも良い。

前日から煮込んでおいたおでんを皆でつつき、和気合い合いと昼食は済んだ。 しかし、御主人様(仮名)の両親にバれないように折角時間をかけて隠しておいたのに、 満腹になった甥は、 目ざとくプレイステーションのソフトがたくさん入った引出しを見つけて叫んだ。

「おに〜ちゃん、サルゲッチュで遊ばせて!」

ここでのポイントは、「おにーちゃん」と呼ばせている所だ。 正月に 御主人様(仮名)の実家に遊びに行った時には、 「おぢさん」などと呼ばれて ショックのあまり2,3日寝込んでしまった(半分嘘)のだが、 度重なる説得の末、「おにーちゃん」と呼ばせるようにしたのだ。 まだ20代の男に「おぢさん」って言葉はきついぜ。って、そんなこともどうでも良い。

こうして、甥姪に遊び方を教え、アドバイス等をしてあげながら、 彼らがゲームを進めるのを側で見守っていたのだ。だが、 だんだんゲームは難しくなって行き、どうしても捕獲できないサルなどがでてくる。

「おに〜ちゃん、あのサル捕って」

おう。簡単だぜ。コントローラ貸してみ。こんなのちょちょいのちょいだ。

ふと振り向くと、義両親が目をまんまるくして驚いていた。 あまりの鮮やかなコノトローラさばきに仰天したらしい。 「こんなに上手に出来るようになるまで、どれだけ無駄な時間を費しているのだこの男は」 と言いたげである。

いかん。また、私の化けの皮がまた一枚剥がれてしまった。


00.02.27,Sun 「弁当を食べてみる。」

仕事をしに出社する。いわゆる休日出勤である。

というのも、全然仕事が終ってないのである。 というか、この前の金曜、 帰る寸前に頼まれてしまったからだ。 実は上司が今度の火曜から評価実験を控えており、 それに向けて私も準備をしなければイケナイのだ。

家のコタツで、ゴロンとしながら「♪ナチュラ〜ル アップ ブラ〜」などと、 いささか時代遅れな感のする旋律が流れるCMに反応して、 鼻の下を伸ばしている場合ではない。しかしこのCMはキワドイなぁ。 「手ブラ」ショットを始め、アンダーバストを見せ放題。 嬉しい限りである。って、あんまり書くと品性を疑われてしまうのでやめよう。 えっと、もともと品性なんてモノは私から欠如しているんだが。

ま、ともかくこんな不良社員でも仕事があるのだから、良い世の中だ。 って、そういう問題ではない。とにかく仕事をしないとイカンのだ。 普段は電車で行くのだが、本日は気分を変えて車で昼前に出勤した。

しばらく仕事をしていたら、お腹が空いてきた。よし。この時のために、 前日から御主人様(仮名)に平身低頭でお願いして作ってもらったお弁当を食す時だ。 えぇと、平身低頭は、ちょっと、というか、だいぶ言いすぎだ。 いずれにせよ、世の中ではこういうのを「愛妻弁当」というらしい。 「愛妻」っていうのは、実に甘美な響きではあるが、 残念ながらウチの場合は「御主人様弁当」と言った方が適当かもしれない。 幸い職場の人は誰も出社していないので、そんな弁解をする必要もなかったのだが。

ワクワクしながら包みを解く。今時「けろけろけろっぴ」の弁当箱なんて、 イカガかと思われるが、そういう細かいことを御主人様(仮名)に指摘すると、 エビ固めを決められてしまう可能性があるので、黙っておこう。 おにぎり、チェリートマトにアツ焼き玉子。 うぅ、嬉しいなぁ。はじめての妻の手作り弁当。

と気を抜いていたら、お箸が付いていないことに気づいてしまったのだ。 仕方がないので手で食べた。これはアラテのいぢわるなのだろうか。 イヤに素直に作ってくれると思ったら、こういう仕掛けがあったとは。


00.02.28,Mon 「NWの面倒をみる。」

いつも通り人の日記など読みながら、 てれてれと仕事をしていたら、案の定、仕事は終らない。 やる気がなくても仕事はしなければイケナイので、 これから、もう一発頑張るかな、と夕食をとり、自席に戻ると。

NWが死んでいた。

えぇと、念のため言っておくが、NWといっても、News Weekではない。 そんな高尚な雑誌を私が読む筈ないじゃないか。 それに、NWとは、Nigel Wrightとかいう人物の話ではない。 こんな人に私は全然お世話になってなっていない。 っていうか、そもそも、この人誰?

えぇと、ボケはいいかげんにしよう。NWはネットワークの略で使ってみたのだ。 いずれにせよ、「ネットワークが死ぬ」というのは、 イソターネット業界にありがちな変な陰語で、 ネットワークが不通になることを指すのだが、変な日本語だなぁ。 もしかすると、そんな言い方は一般的ではないのかもしれない。 まぁ、少なくとも私の周りではそう使っている。だから、例えば、

「今日はネットワークが死んでたから復旧に手間取って全然仕事できなかったよ」

という風に使うのだ。

分からん人には全く分からない話だし、ほとんどの人には全く関係のないなのだが、 通常ネットワーク機器というものは停電にでもならない限り電源を落すことはない。 で、10年来使いっぱなしの光FDDI網のハブがぶっ壊れたのだ。 電源入れっぱなしで10年である。壊れるのも無理はない気もする。

というわけで、今日はまさしく 「ネットワークが死んでたから復旧に手間取って全然仕事できなかったよ」 という状態だったのだ。というか復旧は出来ていない。 どの機器が壊れたのかようやく発見できただけである。 しかも明日には復旧しなきゃイケナイんだよなぁ。気が重い。

がっくし。


00.02.29,Tue 「400年に一度の閏日を考えてみる。」

再びNW問題である。

昨日、結局、未解決のままほったらかしにしたこの問題は、 10年来使って来た FDDI網の機器を、正常動作しているものも含めて一切捨て、 同じ光ケーブルを 100Base-FX化して基幹ネットワークに接続することによって 解決することにした。今更、手に入りにくいFDDIの機器を新たに調達するよりは、 そこらに転がっている100Base-FXの機器を利用した方が良いに決まっている。 ということで、通し試験も含めて全てが「あっ」と言う間に作業が終了し、 午前中にはネットワークは開通して無事復旧したのだ。 色んな所に散らばって接続してあったケーブルも整理して、 一つのスイッチングハブに集約したので計算機室内もかなりすっきりした。 職場の後輩のC君の協力のおかげである。というか、C君がほとんどやったんだけどね。

うーん、たった今書いた段落を読み直して見ると、 インターネットプロバイダ業界とかネットワーク管理をしたことがある人でなければ、 全く分からない単語の羅列だろうなぁ。 だって書いてる本人も実は良く分かっていないのだ。 まぁ、直ったんだからどうでも良いか。

と言う訳で、閏日なのだ。 巷は、「400年に一度の閏日」とか「どうして今日が閏日であるか」 なんていう話題でもちきり。 だからといって、別段、私の生活に変化があった訳ではない。 えぇと、正確に言うと、今日は肉体労働で辛かったのが、いつもと違うかな。 って、閏日とは全然関係ないか。すまんのだ。


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Last modified: Sat Oct 27 21:40:54 LDT 2001
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