1999年12月前半の「がまんしましょう。」


99.12.01,Wed

打ち合せである。

今週末に控えた宴会の司会を、会社の先輩& とある音楽団体で一緒だった にお願いしている。 この人は、今まで司会を山程こなし、プロはだしの司会ができると聞いていた。 百戦錬磨のツワモノである。 彼は、渋谷の豪邸に住んでいる。 まぁ、豪邸であるかどうかはあんまり関係ないのだが、とにかく渋谷である。 ということで、こちらからもアクセスのしやすい渋谷で落ち合うことにしたのだ。

台湾料理の「龍の鬚」。以前から目立つ所にあったので、 気になっていたのだが、なかなか入る機会が無かった。 ビールを頼み、料理も頼んで、さぁ始めようと言う時に、 彼のケータイがかかって来たのだ。店内は非常に騒々しく、彼は外に出て行った。

小皿料理に限らず、中華料理は出来るのが速い。ビールの栓は抜かれ、 どんどん料理が出て来る。だが、彼はなかなか戻って来ない。 すると、丸テーブルの反対側に合席の人達が座った。

彼は、何時まで経っても帰って来ない。帰って来ないと始められないではないか。 ずらっと並んだ料理を目の前に、取り残された御主人様(仮名)と私は、 合席者の冷やかな視線にさらされていたのだ。 確かに、美味しそうに湯気を上げた料理を前に、 何一つ手をつけようとしないんだから、妙だよなぁ。 変なアベック(注:死語)と思われても仕方がないよなぁ。 えーと、実際、変なんだけど。


99.12.02,Thu

なんだか良く寝れないのだ。

これから本格化する、下僕生活で、物欲をどういう風に押え込むかなどを考えると、 いてもたってもいられないのだ。しくしく。


99.12.04,Sat

憑かれたのだ。

おっと、憑かれたんじゃなくて、疲れたかのか。 まぁ、とにかく、精神的にも疲れた一日だったのだ。 今日は、ちょっとした宴会の幹事をしたのだが、 いろいろ予定通りに行かなかったのだ。

そもそも、幹事の癖して、出席者より高い席に座らされたのだ。 これ自体、会場の人との打ち合せと違う。 幹事は高い席から皆を見下ろしてはイケナイのだ。 「ふふん、私はエライのよ」なんてツモリは毛頭ないのに、 皆より役10cm程高い場所に座らされたのだ。

幹事だから、一応、シメの挨拶もしてみる。

「何分不慣れなモノで、本日は何かと至らない点があったかと思います。 この場を借りて、深くお詫び申し上げます。」
本人は極めて真面目なつもりだったのだが、 何と、ここで会場は大笑いになってしまったのだ。

何とも締まらない宴会になってしまったのだ。 この宴会、実は自分の結婚披露宴だったのだ。 これぞ本当の人生最大の汚点なのだ。ぷんぷん。


99.12.05,Sun

ということで、嬉し恥ずかし新婚生活の幕開けなのだ。 本日は、新婚1日目なのだ。といっても、主従関係は昔から変化はない。 ということは、私はあくまでも下僕である。

とにかく、まだ引越しは終ってない。 実家に赴き、ダンボールに荷物を詰め込んだのだ。 御主人様(仮名)の家へも一往復。そして、晩はダンボールに囲まれ、就寝。 嬉し恥ずかし新婚生活どころの話ではない。 重労働のあとは、泥のように眠るだけなのだ。

味源(立川)「味噌おろちょん」味玉つき


99.12.06,Mon

田中麗奈有。

出勤するのだ。常識的に考えて、すぐ新婚旅行に行くだろうと思うだろう。 ふふーん。そうはイカの金玉。私は、へそ曲がりなので、出社してみたのだ。 と言うのは嘘。えぇと、もともとプランが11日から組んであっただけなんだけどね。

ま、とにかく自転車通勤は止めて、今日からは電車で通勤なのだ。 眠いまま満員電車でもみくちゃにされたのだ。 各駅停車に乗り換えるため、人の流れに任せてホームに吐き出された私は、 ぼんやりと看板を見ていたのだ。そしたら、「田中麗奈有」。

田中麗奈と言えば、 私と御主人様の主従関係を、 法的に届けてしまった日を、 「ポッキープリッツの日」などと宣伝しまくった張本人である。 「なっちゃん」を始め、最近パソコンの宣伝をしたり、 いろいろと露出が高いタレントである。 実は、出始めの頃、私が彼女と広末涼子の見分けがつかなかったというのは、 ここだけの秘密である。

ま、それはさておき、今を時めく彼女が「アリ」というのはどういうことだろう、 と、もう一度看板を見直したら、「田中葬祭(有)」と書いてあったのだ。 あまりにも疲れていたので乱視が酷くなったようだが、結局は見間違いだったようだ。

んで、見間違いで安堵していたら、 各駅停車に乗りそびれてしまったのだ。しくしく。


99.12.07,Tue

堪忍袋の緒が綺麗なのだ。

実は、今週末からの新婚旅行に行く前に、上げなければならない仕事を抱えている。 普通、新婚ほやほやさんは、早く帰してもらえるようなことを聞いたことがあるが、 全然そうは行かないのだ。

「この仕事を上げねば、行かせない」といわんばかりのプレッシャーをかけられ、 残業三昧の毎日を送っている。 だから、御主人様(仮名)の堪忍袋の緒が綺麗なのだ。おっと、「切れる」のか。 いずれにせよ、毎日ひやひやしながら生活しているのだ。しくしく。

毎日遅くてごみんね。


99.12.08,Wed

また歴史は繰り返す。

開店して間もない博多ラーメンの店、 「てっぺん」の情報をキャッチしたのは今週の月曜日。 職場の最寄り駅から、電車に乗って10分もしない場所にできたのだ。 コピーも「天然水のようなおいしい水で、とんこつを丸一日…」うんぬん。 これは期待が高まるというものだ。

と言う訳で、飽くなき「博多ラーメン探究家」のF氏とH君で昼休みに会社を抜け出し、 店に行った。表に花などが飾ってあって、開店したばかりという雰囲気むんむん。 昼休み時間と言うのに、行列はできていない。 まぁ、急行はおろか、準急電車の止まらない駅なので仕方がないだろう。 近頃流行りの古いラーメン屋を模した木の内装。かなり木臭い。 トンコツの臭いより木の臭いの方が強いのだ。ちょっと出鼻をくじかれた気分。

スープには塩と醤油の2種類があり、博多ラーメンにはないアレンジのよう。 他の2人が塩を頼んだので、例に醤油を頼んだのだが、これがちょっと失敗。 スープを一口飲んだら、家系とそっくりの味がした。 これじゃ、博多ラーメンぢゃないじゃんとか思いながらも、 本場の博多ラーメンを食ったことが無いので、なんとも言えない。 でも、かなり美味しく、上井草の「御天」とタメを張るぐらいの出来だとは思う。

が、いかんせん駅前の商店街にあるので、電車でないと交通の便が良くない。 車でアクセスできないと言うのは、先行きが不安である。 あと、バイト君(というか女の子だったのでバイトちゃん)は、 まだ慣れてなくて、オーダーを間違えたりしてる。イカンなぁ。

とか食いながらぼんやり思っていたら、Fさんは、 あっと言う間に2回目の替玉を頼んでいた。 さすがにこれ以上替玉をしたら業務に差し障ると思い、 3回目の替玉は思い止めさせたが、帰り道はずいぶん苦しそうに歩いていたのだ。

やっぱし、苦しいんじゃん。

てっぺん(上井草)「ラーメン(醤油味)」玉子つき


99.12.09,Thu

でぶ。

確かに、私はデブであるが、そんな失礼なことを面と向かって言っちゃダメだ。

って、違う。「デジャブー」という言葉を略してみたら、「でぶ」になったのだ。 ちなみに、くれぐれも「ひでぶ」(出典:北斗の拳)と混同しないように。 って、ちょっとちょっと、そもそも「デジャブー」を略すなよ。

ゴミ捨ては、大抵、夫の役目と相場が決まっている。 ましてや、下僕と位置づけされている私が、 ゴミを捨てることなんてアタリマエのことなのだ。 ということで、今朝方、ゴミを捨てていたのだ。 無事ゴミ捨てを終え、駅まで歩いている途中に気づいたのだ。

遅刻気味と言うのに、大きなゴミ袋を抱えて、 階段を降りようとする私の背中に、 「いってらっしゃい」と御主人様(仮名)が声をかける
という状態が、どうも昔見た夢に出てきたような気がするのだ。

なるほど、その「いってらっしゃい」はこの人だったのか。


99.12.10,Fri

涙目である。

明日からパ〜ラダイスの筈なのだ。 だが、私は一切の荷作りもしていない状況である。 しかも、深夜の会社でデバッグをしているのだ。

これが終らないと、心行くまでパ〜ラダイスを味わうことが出来ないのだ。 今の状態はさながらヘ〜ル(hell)といったところか。

うーむ。こんなこと書いていて、本当に大丈夫なのだろうか。


99.12.11,Sat

もぐもぐもぐもぐ。

昨晩から凄い勢いで食べているのだ。 食べているのは私ではない。御主人様(仮名)である。

もぐもぐもぐもぐ。

食べまくっている。蜜柑、パン、残ったご飯。 こんなに食べて大丈夫なのか? 心配になる。

もぐもぐもぐもぐ。

訊くと、明日からの旅行に備えて冷蔵庫を空にするのだと言う。 主婦という稼業も大変なモノなのだろう。

もぐもぐもぐもぐ。

って、単に食べ残した奴は、捨てれば良いだけの話でわ?

まんぼう亭(小金井)「バラ肉ラーメン」


このページを読んで下さっている、数少ない読者の皆様へ

諸般の事情により、12/11より海外に逃亡致します。
しばらくはこのページも更新できません。
探さないで下さい。

99.12.10記


99.12.11,Sat〜12.20,Sun

「ハワイ旅行記」を御参照下さい。


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