Last modified: Sat May 22 19:35:48 JST 2004
この文章は、インターネットを活用すれば案外とスウェーデンでも楽に生活できる というヒントを記述したモノである。
スウェーデンに限らず、日本人が外国滞在するとき、 単身で来たり、同伴した家族が語学に堪能でない場合、 すべての手続きを自分自身でする必要がある。 もちろん役所の関連機関は週末はやっていない(これは日本も同じコト)。 仕事が暇ならば、わざわざ出向くのはさほど問題ないが、 忙しいときには少々辛いモノがあるし (というか、わざわざ外国まで来て仕事が暇などというケース希であろう)、 何より面倒である。
と言うわけで、 筆者が スウェーデンに2001年5月から滞在している経験を元に書いている。 当然、間違いはあるだろうし、実情と違う可能性があるが、 筆者は一切責任を負わない。もちろん、間違いのご指摘は喜んでお受けする。
なお、この文章は 「デジタル佐藤メモ」(http://square.umin.ac.jp/murata/sg/sg.html) に記載されているぐらいの情報を 知識として持っているぐらいのレベルの読者を対象としている。 「『デジタル佐藤メモ』って何?」って方は、 こんないい加減な文章を読み進める前に、そちらを先に読むこと。
また、このメモに書いてあることを実現するためには、 ある程度スウェーデン語が分かる(もしくは辞書を引く根性がある)レベル でないと苦しいだろう(でも筆者はスウェーデン語は全然できない)。 トラブルが起きた場合を考えると、ある程度の英語力は必須だと考えて頂きたい。
こちらに来て最初の課題は、 まずインターネットにつなげることである。接続形態としては、
もっとも一般的と思われる接続形態はアナログモデムであろう。 これを実現するためには、まず電話を引く必要があるのだが、 日本のNTTに相当する Telia(http://www.telia.se/) という会社があるので、そちらに申し込む必要がある。 そのためにはID番号があると楽なのだが、 ID番号のためにはSkattehusetに住民登録して… などと果てしない道程が待ちかまえている。 その詳細については有名な 「デジタル佐藤メモ」に譲る。 もっともIDが無くとも電話は引けるようなので、心配は不要である。
ISDNやADSLも電話と同じように Teliaに申し込む必要があるようだ (乞う情報!)。 ただし、このTeliaという会社は、 某極東の元国営電話会社と非常に似通った体質を持つので (事実Teliaは以前国営だった)、 はっきり態度で(ただし気長に)接する必要があるだろう。
プロバイダについては、こちらで新規に申し込むことになると思うが、 とりあえず使いたいのならば、日本であらかじめ海外ローミングのできる インターネットプロバイダに加入しておくと良いだろう。 AOLなどはそのままでも使えると言う話である(Win2kに対応してなかったりするが)。 ShibaやOn/offなどの店には、 インターネット接続パックのCD-ROM(無料)が置いてあるので、 それを用いてプロバイダに申し込むのがお勧め。
ストックホルム市内のアパートならばケーブルテレビ (UPCなど)が入っている場合があるので、 ケーブルモデムを用いて接続することも可能である(筆者のケース)。 その場合、パソコンはイーサネットでモデムに接続することになるので、 イーサネットカードをあらかじめ準備しておく必要がある。 通常ならばケーブルモデムは無償で貸し出して貰えるらしいのだが、 私の場合はケーブルモデムを入手するのに2,800krのデポジットをする必要があった。
こちらではpostgirot(ポストギーロ)やbankgirot(バンクギーロ)を用いた 振り込みが一般的で、 デジタル佐藤メモに依ると、 「年間180kr(SEBの場合)でBetalnings serviceを受ければ割安で楽だ」とある。
たしかに、Betalnings serviceは便利なのだが、 SEB(http://www.seb.se/)や Nordbanken(http://www.nordbanken.se/) などの主要銀行ではインターネットバンキングが可能であるので、 ある程度スウェーデン語ができるならば、こちらもお勧めである。 SEBの場合、年間70krでインターネットバンキングが利用でき、 Betalnings serviceと比べても格安だと思う。 その他にも、残高照会や海外送金、定期自動口座振り込みなどが 24時間利用できる。 もっとも、 逆に大金の操作がいとも簡単にできてしまうと言うリスクもあるので、 間違えたりしないように注意深く操作し、 分からない単語は逐一辞書を引きながら取引を行う必要がある。
以下はSEBの場合:
SEBのインターネットバンキング(Internetkonto)は、 ID番号があってPrivatkonto(個人口座)を持っているならば誰でも申し込みができる。 申し込みをしてしばらくすると、 小型の電卓のようなパスワードジェネレータが送られてくる。 初期設定ではパスワードが「0000」なので、 同封されている書類に従ってパスワードの再設定を行うこと。
指定されたURLにアクセスし、Privatkontoを選択すると、 ID番号入力画面になるので自分のID番号を入力する。 次の画面では、指定通りにパスワードジェネレータを操作して パスワード生成して入力する必要がある (ログアウトする度に同じ操作を繰り返しする必要がある)。 成功すれば自分の口座情報にアクセスすることが可能となる。
Pg/Bg(Postgirot/Bankgirot)の支払い(betalning)は、 登録してある対象(もちろん自分で登録するのだが)を指定して払うのと、 口座番号などを入力するのと2種類方法がある。 登録するとき口座名義などがチェックできるので、入力間違いを避けるためには、 1回しか支払わない相手でも一端登録して (相手の名称などを確認して)から支払い作業をした方が良い。
「佐藤メモ」でも触れられていることだが、 ストックホルムの住宅状況は非常に悪い。
筆者も、Wenner-Gren Centerのwaiting listに乗ってから入居可能になるまで、 1年以上かかっている。よって、 住宅については受け入れ先に事前に探しておいてもらうケースがほとんどであろう。 ということで、この章は本来ならば必要ないはずなのだが、 いろいろとトラブルなどが生じてその住居を出て、 新たに次の住居を探す必要があるかもしれない。 このようなときには、
のような住宅情報のページを探す必要がある。上記のDN.Bostadは、 Dagens Nyhetter新聞に関係し人気も高いそうである。ちなみに、スウェーデン人から見ると、 テナントとしての日本人は意外と評判が良く、 トラブルも少ないと信じられているようであり、 他の入居希望者より優先してくれる場合もある。 だが、逆に「お人好し」というようにも見られているようで、 トラブルも少なくないようだ。 自分で借りる場合には細心の注意を払って接するべきであろう (筆者に関しては幸いなことにトラブルはなかった)。
何らかの事情で引っ越しする場合、 当然、税務署などに移転届けを提出し、郵便の転送などの手続きをする必要がある。 この書類は、郵便局などで入手する必要があるのだが、 Adressandringのサイト (http://www.adressandring.se/)経由だと、 簡単に手続きができるだけでなく、 書類申し込みなどの手続きより多少安価で済む(書類280kr、ネット経由225kr)。
ちなみに、このサイトは住所チェックが非常に厳しく、 一文字でも間違えると受け付けてくれないので注意。 もちろん、åやöなどの スウェーデン特有の文字も正確に入力する必要があるので、 入力ロケールの設定できるOS(Windowsなど)から入力する必要がある。 自分の住所の再チェックする良い機会でもあるので、 逆に有り難かったりもするのだが。
「デジタル佐藤メモ」にもあるように、 SLなどの運営するバス、地下鉄などの時刻表および路線略図は インターネット経由で入手することが可能である。 時刻表はそれぞれの駅や停留所に張ってあるのと全く同じモノが手に入る。 また、アーランダ空港バスの時刻表も http://www.flygbussarna.com/flygbussarna/en/index.html より入手可能である。夏時間とそれ以外で時刻表が切り替わったりするので、 インターネット上に転がっている情報は積極的にアクセスしてみるべきである。
知らない単語を辞書で引くのは当然であるが、 忙しい時こそこういったちまちまとした作業はものすごく面倒。 そういうときこそ、オンライン辞書を活用すると良いだろう。 瑞→英であるが( 「瑞→日」のオンライン辞書があるようでしたらご一報を) 個人的には以下のモノが便利に感じた。
http://www-lexikon.nada.kth.se/skolverket/swe-eng.shtml