1999.01.29「CD-Rを使おう」

最近、据え置き型コンポとしてCD-Rレコーダが次々と発売されていますが、 私もCD-Rを去年から使い始めるようになりました。

CD-Rとはなんぞや? というと、 要は自分で焼ける(*1)CDのことです。 実はこれにはいろいろなメリットがあります。

まずは、音質。音楽用途に使うとすると、 自分で録音できるディジタルメディアとしては、有名なMini Diskがありますが、 MDはあの小さな面積にデータを押し込むために、 ATRACという非可逆な圧縮符号化(*2)というものを用いているので、 実は音質は聴こえないように劣化しています。 しかし、CDだと「生」のディジタルデータを用いているので、 うまく行けば1 bitたりとも原音と違わないデータをコピーすることが可能です。

次にコスト。最近各社から売り出した生(*3)のメディアは、 著作権がらみで1枚700円とかいう値段がついているようですが、 このメディアは一昨年ぐらいから、秋葉原では200円/枚を切っています。 74分の生MDメディアが安くても600円/枚ぐらいですから、 こちらの方がダンゼンお特ですね。

最後に汎用性。現在のCDプレーヤーの普及率はMDプレーヤーより、 遥かに高いことは皆さんご存知だと思います。 パソコンでも今やCD-ROMドライブがない物なんかほとんどありませんよね。 だからほとんどどこでも再生できると言うメリットがあります。 例えばカーステレオにCDプレーヤーがついていれば、 このレコーダさえ購入すれば再生できます(*4)

こんな風に良いことづくめのように思えますが、デメリットもあります。

まずテープやMDと違って、書き換えられません。 一度書いてしまうとそれまでですので、 気に入らない場合は「駄作ぢゃ」とでも叫びながら割るしかなす術はありません。 (ちなみに、CR-RWを使用する場合は、この限りではありません。)

また、私はパソコンのCD-Rドライブを使用しているのですが、 結構書き込みに失敗したりしました。こうなってしまうと、 フリスビー製作機にしかならず、無駄な円盤の山ができてしまいます。 こうなると、「駄作ぢゃ」なんて冗談をかましてる場合ではなくなり、 本当に頭にきます。 もっとも、最近ではCD-R焼きに最適な環境を作るフリーソフトなどができて来て、 失敗はしなくなりました。

私はどういう使い方をしているかというと:

  1. 自分達の演奏のCDを作成(予定)
  2. ドライブ用の自作のオリジナルCDの作成
  3. 盗難防止に車載用のCDを作成(マイナーなCDは盗まれたら痛い!)
てな感じです。

自作PCを新たに作ろうなんて考えているあなた、 CD-ROMドライブじゃなくて、 CD-Rドライブにしてみてはいかがでしょうか(*5)?

(*1)焼く
何故かCDに記録することをギョーカイでは「焼く」表現するようです。 写真と一緒で、一回記録してしまうと書き換えられないので、 感覚的にもあっている気がします。
(*2)圧縮符号化
ざっくばらんに言うと、聴覚的性質を利用して、 人間が気づかないようにデータを間引いて記録する方法です (実は専門分野だったりする)。 ディジタル携帯電話など、十分な伝送帯域が確保できないときにも 使われます。
(*3)生
記録されていないマッサラなメディアを「生」メディアとか呼んだりします。 テープなどもそうですね。
(*4)再生できる
CD-Rは、市販CDほどトラックがはっきりと書き込まれないので、古いものだと うまく再生できないカーステレオやCDプレーヤーがありますので、 ご注意下さい。
(*5)いかがでしょうか
別に私はマワシモノではありませんし、 海賊行為を助長しているわけでもありません。

今日の推薦CD:
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