1999.02.26「中央線」

私は、JR中央線沿いに長いこと住んでいます。 この路線を知らない人は少ないと思いますが、 万が一知らない人のために説明しますと、JR中央線は JR山手線の「丸」を東西にぶった切る形で東京駅から西に向かって走っている 東京の通勤電車です。 しかも、「西の方向」とかアバウトな表現を使ってますが、 厳密には、新宿駅を出発してから立川駅まで完全に真西に向かって走ってます。 逆に言えば、登りの立川駅から新宿駅までは完全に真東に 向かって走ってますが、そんなことはアタリマエなんだから、どうでもヨロシイ。 更に、完全に一直線な線路ですから、 悪いことばっかりして視力が落ちる前の若き私なら、 吉祥寺駅から3つ先の阿佐谷駅ぐらいまで見えたもんですが、 そんなことはもっとどうでもヨロシイ。

どれだけ長く使っていたかと言うと、 小学校も中央線を使って通ってましたし、大学に行くとき (限定用法の「は」)使ってましたし、 現在でも通勤にも使うことがあります(*1)。 もう、かれこれ20年以上も乗ってますね。 こうして昔からずっと住んでますから、 中央線というと結構自分の街の電車と言う感じがします。

クダらない自慢(なのか?)話は置いといて、 近年、「中央線」と言えば有名なのが運転の見合わせ。 理由は「人身事故」が圧倒的に多く、 私が中央線を使う時に限って止まっていると錯覚してしまう程です。 慣れというのは恐ろしい物で、「またかよ」とか思ってしまうんですが、 考えて見ればそれだけ頻繁に人が死んでいるというおぞましい状況なんですネ。 また人身事故にはシーズンがあって、 晩秋の寒くなり始めてから春に暖かくなるまでの間に多いようです。

「高架にすりゃいいじゃねぇか」とか「駅では見張りを立てろ」とかいう 安易な意見はいくらでもでてきますが、実際に高架にするにはエラくお金がかかるし、 見張りの人件費だって馬鹿にならない筈。

と思っていたら、去年はホントウに人が立ってました。 全部の駅に、警備員がいてホームを見回してます。 それでも電車は頻繁に止まってましたから、意外と効果はなかったようです。 そりゃ飛び込む人を見つけた所でホームにはうじゃうじゃ人がいますから、 いざ飛び込む寸前に手の届く所にいなければ物理的にとめることは不可能です。 ちなみに、私が見た所、今シーズンは立っていません。 やっぱり効果がなかったんじゃないかな。

と思っていたら、今度はホントウに 三鷹から立川までの区間を高架にする (実はこの区間は踏切がらみの人身事故が多い)と発表がありました。 はっきり言って、地元の人はこの高架計画を昔から聞いていましたから、 今回の話も「また何だかんだ言って立ち消えすんじゃないの?」と タカを括ってましたが、どうやら起工式もちゃんとしたそうです。 高架にすればとりあえず踏切はなくなりますから、 人身事故が起きる可能性がある場所は駅だけになります。

しかし、なぜ中央線なんでしょうか。 すぐ北側を走る西武新宿線や南側の京王線では、ほとんどそういう話を聞きません。 なにやらこの沿線には「ステータス」があるという話は良く聞きますが、 死ぬのにステータスなぞ本当に関係あるんでしょうか? そもそも、電車を止めると乗っている人の他にJRも損害を受ける訳ですから、 相当な額の請求書が家族に届くと聞きます。 身内が死んで悲しんでいるところに、請求書が届く訳ですから、家族が可哀想です。 死ぬつもりの人には、「そんなのどうでもいい」とか言われたら ミもフタもありませんが、やっぱり思い留まって貰いたいもんです。

しかし、一番腹が立つのはJRです。 運転を見合わせているのに、改札口でそれを表示しないことです。 アナウンスもろくにしない。 つまり、正常に運行されていると思い込んで、切符を買って、改札口を通り、 ホームにつくと異常が分かると言う、なんとも悪どいシステムになってます。 券売機も改札も自動になってしまった今では人間と接することがないので、 ホームにたどり着くまでに、そのことを聞くチャンスがない というのもあるかも知れませんが、もうちょっと努力してもらいたいです。 それに、昔は振替輸送とかいろいろしてたと思うんですが、最近はそれも聞きません。 しかたがないので、動きはじめるまで寒いホームで待つと言うことが多々あります。 これは、(JAROはちょっと違うか)日本消費者センターもんでしょう。 はっきり言ってこれだけは何とかしてもらいたいです。

なんて怒っていたら、推薦CDが思い付きません。 ちょっと今回の推薦CDは保留という形にして下さい。

(*1)通勤にも使うことがあります
私は普段自転車で通勤しています。自転車が一番早いんです。

今日の推薦CD:
CD題名
演奏者


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