1999.03.09「卵と私とセリーヌ・ディオン」

はいはい、またまた、古楽野郎にそぐわない話題ですが、 以前、コンサートに行った時の話をする と言ってしまったので、取り上げます(誰も期待しちゃいないと言う噂もありますが)。

ま、どんな人でも名前ぐらいは聞いたことがあるんじゃないでしょうか。 「セリーヌでイーオン」なんて言う脱力系のギャグをかましている 英会話学校もあるぐらいですし。 いずれにせよ、この人もやっぱり、最近流行りのタイアップ女王ですね。 「アンカーウーマン」や「タイタニック」などの映画の主題歌だけでなく 日本のドラマの主題歌(題名は失念しました。誰か教えて下さい)、 果ては94年の冬期オリンピック(カルガリー)のオープニングもこの人が歌ってます。 カナダ出身でもともとはフランス語圏にいたので英語が全く話せなかったようですが、 デビューしてから英語を勉強し、1ヵ月でマスターしたそう。

で、行って来ました、2/1の後楽園球場(大卵)。 一昨年に同時期に来日した時は武道館でしたが、 猛烈なヒットとなった「タイタニック」のおかげで、 今回は武道館でも収容できないと主催者が判断したのでしょう。 水道橋の駅を降りた途端、ものすごい数の人間に圧倒されました。 普段は田舎の自宅から田舎の職場までdoor to doorで自転車で通ったりする、 およそ浮き世離れした生活を送っているので、 これだけの人をマノアタリにするだけで疲れちゃいます。 この中のほんの1/100の人が私達のコンサートに来てくれるだけでも嬉しいのに なんて余計なことまで考えちゃいます。

気を取り直しつつ、切符の指示に従って席に座りましたが、 「これで1万円もすんのかよ!」と、 喉も切れんばかりに叫び出したくなるようなポジションです。 遠くの舞台で盛り上がっている、前座のオーストラリア出身のジャリバンドは、 豆粒のようにしか見えず、 スクリーンに大写しになっているのメンバーの顔ですら、 あまりに遠くて判別出来ません。 双眼鏡を持って来るべきだったと後悔してもあとの祭。 仕方がないので、ビールを煽っちゃいました。 「本能的にビールが飲みたくなるような会場でやるのがイカンのじゃないか」と 心の中で文句を言いつつ、 通常のクラシックのコンサートじゃ絶対に不可能な音楽鑑賞方に、 ちょっと得した気分。

ま、コンサートの方は素晴らしかったです(特に最寄りの席で聴いていたらネ)。 この人やっぱり根っからのエンターテイナーですね。歌は完璧(声量も音程も)、 英語ではありますが暖かいシャベリ、プログラム構成は変化に富んでいて、 自分の持ち歌だけでなく、矢田顕子(一昨年もやったな)から Saturday Night FeverのKeepin' Aliveまで(しかも衣装と振り着きで)、 やっちゃいます。しかもオバサンだと思われる(*1)のに プロポーションは良いし(イヤラシい観点からでなく。いやホントに)、 世界中をツアーして廻っている時でも厳重な健康管理を行って、 ステージに上がるときは、悪い状態には絶対にならないそうです。

1時間半が経過し、ヒトシキリ歌い終り、彼女も「アリガトウ」などと言いながら、 手を振って舞台から降りて行く。おそらく後楽園中の人間が、 「おいおい、まだあの曲をやってねーだろ」と心の中で 裏手突っ込みをしたに違いありません。 案の定、延々待たされた後に、スクリーンにパッと映るタイタニックの画像。 舳先で手を広げるジャックとローズの姿。そして、 真紅のドレスに身を包んだ彼女が、ステージからせり上がって来るではないですか。 ご丁寧に、舳先を型どった柵まで一緒にせり上がって来ます。 もちろんバックはlow whistleのオブリガート。 私もそんなにミーハーではないつもりですが、 この時点で「おぉ」と声が出ちゃいましたね。 コンサートの組み立てとしては、オヤクソクなオチですが、 やっぱり彼女はすごいです。

(*1)オバサン
私はてっきりオバサンだと思ってましたが、いやはや1969年生まれだそうで。 一般的にアチラの人達は、同年齢の日本人のよりもフケて見えますからね。 素晴らしいプロポーションも納得。

今日の推薦CD:
Falling into you
Celine Dion

[解説は後日掲載予定]


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