1999年10月後半の「がまんしましょう。」


9 99.10.16,Sat

職場の親睦旅行なのだ。

場所は館山。暴走列車じゃなくて、房総半島の先っちょである。 一応、陸続きではあるが、アクアラインを通った方が近い。 近いが、値段が高い。まぁ、一人で行くんじゃないから、みんなで割れば良いのだ。

もし房総半島の先への到着が早ければ、 鴨川シーワールドでシャチを見る予定だったのだが、 結局「海ほたる」なんぞでうだうだしたため、 時間がなくなってしまい、鋸山に登ることにした。

ロープウェイで登り、景色を堪能。美しい。 だが、もっと先に行くと「地獄覗き」という名所があるらしい。 他に、日本最大の大仏があるとのこと。思いっきり眉唾モノである。

ま、シーワールドにも行けなくなり、 このまま宿に直行したら早く到着するので、諦めて見に行くことにした。 これが、坂道がキツイのナンの。足がガクガクになってしまう程である。

宿に着き、風呂に入り、宴会も終った。 そこで、「明日も早いし、さぁ寝るぞ」と布団に入った段階で、 だしぬけに襖が「がらっ」と開いたのだ。 そして、どやどやとウクレレを持った人達が入って来たのだ。 そして、私の寝ている横で、いきなりウクレレ教室がはじまったのだ。 頼むから寝かせてくれよぉ。


99.10.17,Sun

練習をサボる。

そう、ラピュタンの練習である。 30日の本番目前にして、貴重な練習の機会を逸してしまったのである。 とはいえ、「サボる」と言っても、 だいぶ前からメンバーには周知しておいたので、 非難轟々喧々囂々侃々諤々というワケではない。

何故なら、今日は某R室内合奏団で一緒にヴァイオリンソロを弾いてくれた、 Mちゃんが結婚する日なのだ。 で、披露宴は某R室内合奏団の人達でBGMを担当するのだ。 CDは一切かけないらしい。度胸が座っていると言うか何と言うか。 ということで、当日のリハーサルが10時から行われた。

ところで、披露宴会場は、東京は青山のA会館。 で、私が目覚めたのは房総半島の先、館山のN荘。 6時に起きて車をぶっ飛ばさなければ間に合わない。

まだ明るくなったばかりの空の下、ワインレッドのワゴンに乗り込み、キーを捻る。 3年目の7E-FE型エンジンは、「トルルルル」という音と共に息を吹き返す。 軽快なアイドリング音である。 俺はハンドルを操作し、いくぶんか慎重に道路へと車を動かし、徐々に加速をする。 油温計が動き始めるまでは、3000回転を越さないように慎重にアクセルを踏む。 俗に言う暖気運転だ。 そして、油温計がいつもの場所を示したら、この車の能力を解き放つのだ。 早朝の房総半島は雲が低く垂れ込めている。 俺は車と一体になり、その憂鬱な天気を吹き飛ばすように、 コーナーをクリアして行くのだ。

とかカッコつけても、私にはハードボイルド調の文章は全く似合わない。 途中の道が予想外に空いていて、あまりにも早く着きすぎてしまったのだ。 ほとんどの店が閉まった早朝の渋谷で1時間半も時間を潰すのは結構つらいのだ。 所詮、三枚目キャラなのだ。しくしく。


99.10.18,Mon

最近日記の更新が大幅に遅れている。

理由は簡単。ネタがないのだ。最近は起伏のない生活を送っているのだ。 今日もネタを探して生活していたつもりなのだが、 帰宅が23:00過ぎでは何も面白いことに出会う筈はない。

困った。


99.10.20,Wed

禁断症状である。

実は、ここんところ久しくラーメンを食べていない。 私のように、脳味噌が麺で構成されている人間は、 しばらくラーメンを食べないと禁断症状が現れるのだ。

どういう症状かと言うと、 勤務時間中にとらさん を読みふける。人にラーメンの話をふっかける。 「そうだ、ラーメン食いに行こう!」と意味もなく言ってみる。

そして酷くなると、手がぶるぶると震え始める。よだれが止まらなくなる。 口でずるずると音をたてる。

ってんな訳ないだろ。

うーん、ラーメン食いたいなぁ。特に、 今は 家系の気分なのだ。


99.10.21,Thu

禁断症状である。

おっと、これは昨日と同じ書き出しだ。 ちなみに、最後にラーメンを食ったのは2週間以上も前の話である。 今日こそラーメンを食うぞと意気込んでいたので、 終業時間の頃にはそわそわしていた。もう、頭の中は麺だらけだったのだ。

ところが、今日も後輩のMちゃんが私の実験室にまろびこんで来た。

「肉食いましょ、にく。」
何度も言うが、Mちゃんは男である。嗚呼、ショートヘアの美人OLの後輩が欲しいなぁ。

えーと、それはサテオキ、どうも彼は最近ちゃんとメシを食っていないらしく、 動物性蛋白質を摂取する機会を伺っていたようだ。

「そんな、ラーメンばっか食ってたら身体悪くしますよ。肉にく。」
うーん、頑固なやつだ。だが、彼の言うこともモットモだ。

と言うことで、職場の近所の焼肉屋に向かう。 そう、以前「激辛肉」を食べたところだ。 だが、その焼肉屋は定休日だった。ということで、いつもの焼き鳥屋に収まる。

いずれにせよ、本日もラーメンを食べることは叶わなかったのだ。


99.10.22,Fri

と言う訳で、ようやくラーメンにありつく。

今日は初めての店に挑戦することにした。 Web上で、ちょっと調べたところ、この店の話題は一切ないようなので、 一応レポートとして載せておこう。

本日食したのは、「味一」という店だ。 西武新宿線東伏見駅南口の前の道を、青梅街道に向けて南下すると、 早稲田大学グラウンドの直前に歩く途中にある。 「北海道ラーメン」を銘打っており、 メニューも、塩(450円)、醤油(450円)、味噌(500円)を始めとして意外に豊富だ。

カウンター10席ぐらいの小さな店で、 場所柄、早稲田の体育会の色々なグッズが飾られている。 私はベーシックな選択として、醤油を頼んだ。 麺はカンスイの多いチヂれ麺。麺は決して軟らかくない。 スープは塩辛く、「濃ければスープで割ったげるからね〜」と声をかけてくれる。 化調の味はするが、スープに溶け出た野菜の甘さが味わい深い。 トッピングはチャーシュー2枚にメンマ、刻んだネギ。 チャーシューは程良い固さで、味は薄いが、これがスープともマッチしている。 熱い鶏油が薄くスープを覆い、冷めにくく出来ている。

営業時間は11:00〜5:00頃(スープがなくなるまで)で、 定休日は月曜と火曜だそうだが、件の大学が夏休みの時は、同じように休むそうだ。 夫婦だけで営業しているようだが、基本的に調理をするのはおばさんの方で、 二人だけでやっているので、夜は店を開けていられないとのこと。 やる気があるのかないのか、まったくもってワカラン不思議な店だ。 聞くところによると、おばさんは旭川出身で、味が濃いのが好きだそう。 20年以上もこの場所でやっているそうだが、 おばさんの年齢不詳さも、まったくもってワカラン不思議な店である。

味一(東伏見)「醤油ラーメン」


99.10.23,Sat

遠出をしたのだ。

実は、いよいよ来週末に本番を控えたラピュタンの 練習があったのだが、遠出をしたのはその後の話である。 その本番で使うチェンバロを取りに行ったのだ。

古楽というアコースティックな楽器とは言え、練習中の音はただの騒音である。 その騒音に3時間も耐えた uttieさんと、Y田チェンバロ工房へ向かったのだ。 瑞穂から、圏央道経由で関越の東松山までいくのだ。 足は、 ご自慢のLandRover。毎度のことながら、 この車に乗ると感心することばかりである。 今日発見した感心事は、なんと、 この車フロントウィンドウにも熱線が入っているということだ。

感心ばかりしていたら、ありがたいことに「運転してみます?」とのお言葉。 だが、私に運転させると言うことは、「ナントカに刃物」状態である。 しかも、常識を持ち合わせた人間なら断わるであろうのに、 「え、じゃ、じゃぁ、ぜひ(はあと)」なんて調子に乗ってしまう自分が情けない。

東松山ICより、10分ばかり走ってようやくY田さん宅に到着。 チェンバロ談義に花が咲いたのだ。 だが、あまりにも咲かせすぎて、ちとuttieさんには悪かったなぁ。

帰りは、ファミリーレストランでタラフク食べたのだった。


99.10.24,Sun

松明堂で練習だったのだ。

今日は間違えずに新所沢で下車し、 貸切り状態で練習をさせてもらった。 何度来ても、ここは素晴らしいホールである。 帰りに所沢で下車し、4人で中華を食して帰る。

そーいや、最近休日らしい休日がないなぁ。


99.10.25,Mon

コーヒーを浴び、フルートを見て、ラーメンを食う。

うーむ、かなり意味不明だ。最後のだけ動詞と目的語が常識的な組合せだ。 とにかく、今日は盛り沢山だったのだ。実は、猿自乗があり、午後は休み。

ん? それは「さる事情」か。

とにかく、休みと言うことで、昼過ぎには吉祥寺に居たのだが、東急前のStarbucksで ショートモカ(ホット)を買った私は、店から出た途端に人にぶつかった。

ばしゃ
無惨にも、ほとんど飲んでいないモカ (生クリーム、シナモン、メイプルシロップ入り)は 青いオックスフォードシャツに吸い取られたのだ。 ぶつかって来た男は、あっと言う間に雑踏に消えた。彼の上着にもかかったようだが。 追っかけて行って、 襟首を掴んでコップに残ったわずかなモカを流し込むという衝動に駆られたが、 それどころではない。やり場のない怒りを堪え、 代わりのモカを買いに行こうとしたら同行した人達に制止された。 確かに、モカよりシャツの方が先決だ。

丁度、事故現場近くのTという店が閉店セールやっていたので、 それに乗じて3,900円のオックスフォードシャツを購入。 店で着替えさせてもらった。すると、 会社の同期のヤツが「フルートを買うので、つきあってくれ」とのたまうのだ。 うーん、私は男とつきあうつもりはない。それに、彼は妻帯者だ。 えーと、そういう意味じゃないな。「店に行くからつきあってくれ」ってことだ。

ということで、銀座の山野楽器で70万円ぐらいの楽器(モダンフルート)を、 試し吹きさせて貰った。彼は、アメリカンな楽器が欲しいとのことだったので、 ヤマハ、宮沢、秋山、パウエルなどの相当品を出してもらった。どれも良いのだが、 私が特に気に入ったのはFMC(フルートマスターズ)の124番の楽器。 余裕で150万円のアメリカ製の楽器と同じぐらいのクオリティーがある楽器だ。 コストパフォーマンス高し。自分のムラマツを売っぱらってでも欲しいレベルだ。 結局、その楽器が候補として残る。

夕飯は、例によってラーメンを食べる。新宿の「麺屋 武蔵」。 とらさんでも、 ランキング1位になるぐらいの名店なようだが、 今まで残念ながら1度も入ったことがない。 ということで、行列に並ぶ。店内は綺麗で、サンマの煮干の香りがぷんぷんする。 15分ぐらいして「味玉ラーメン」の食券を購入、 さらに10分ぐらいして席に座ることが出来た。スープはあっさりしていてコクがある。 実にうまい。

だが、家に帰り着く頃にはくたくただったのだ。 今日はあまりにも色んなことが起き過ぎなのだ。まだ月曜なのだ。大丈夫か?

麺屋武蔵(西新宿)「ラーメン」こってり


99.10.26,Tue

花粉症なのだ。

「何で今頃」なんて思う人もいるかもしらんが、現に花粉症なのだから仕方がない。 花粉と言っても、春先によく聞くスギ花粉ではない。 ブタクサ(hog weed)である。

「ブタクサぁ? なんじゃそれ」という向きの方は、 試しにgooで検索 (このリンクで自動検索)かけてみればわかる。 結構アレルゲンとして紹介されているのだ。 英語圏では、花粉症をhay fever(hay=牧草 fever=高熱)というぐらいで、 米国では花粉症の主要原因と考えられているらしい。

私の場合、スギ花粉は大したことがないのだが、今の時期はかなり辛い。 だが、日本ではスギ花粉より、かなりマイナーな花粉症なので、 誰も理解してくれる人がいない。

しかも、今度の週末は本番である。 鼻をぐじゅぐじゅさせ、鼻をかんで、 そのティッシューを開いてしげしげと眺めている場合ではないのだ。


99.10.27,Wed

念願の肉を食べた。

厳密に言うと、私の「念願」ではない。 以前書いた通り、Mちゃんの念願なのだが、 彼は「日本シリーズ…」などとつぶやいてさっさと帰ってしまった。 動物性蛋白質の補給より、ダイエーの勝利の方が優先順位が高いらしい。 だが、他に「焼肉モード」に入ってしまった人がいたので、 そこらに居た人達で吉祥寺の牛鉄に行くことにした。

実は、昼休み、ざぁざぁ降りの雨の中、会社の最寄り駅でF島さんと待ち合わせていた。 30日の本番に使う楽器の調整を頼むのだ。 その時は調整済の楽器を夜に受け取るという約束をして別れた。

ということで、職場の人だらけの焼肉に、 調整済の楽器を持ったF島さんが合流したのだ。 私から見れば、職場の人達と古楽関係者が一緒になるという、 実に摩可不思議な状態である。 だが、初対面の人達にも係わらず、異様な盛り上がりを見せたのだ。

盛り上がるのはいいんだけど、私としては笛の状態が気になったんだけどね。 まさか焼肉屋で無断で吹き始める訳にはいかんし。

味一(東伏見)「味噌ラーメン」


99.10.28,Thu

なかなか届かないのだ。

実は、いろいろ複雑な事情があって12月に宴会を開き、その幹事をすることとなった。 で、当然、幹事なので出欠を取る必要がある。 招待状を出し、葉書で返事をもらうと言う通常のスタイルで、 「どーか、来月の4日ぐらいまでに返事をくだされ」とも書いた。

だが、おかしいのだ。 明日で11/4まで1週間を切ると言うのに、返事が半分も集まっていない。 特に、音楽関係者の返事が少ないのが気になる。

もしかして、嫌われたのか?


99.10.30,Sat

基本的に、朝の電話は好きではない。

うーん、「朝の電話」と言うよりは、「寝ている時の電話」か。 ま、こんなもんが好きな人はいないだろうが。

というのも、演奏会の本番中にうんちょがしたくなってさぁ大変 という夢を見ていた午前8:30に携帯が鳴ったのだ。 だが、携帯は昨日から鞄の中にほおり込んでおいたままだったので、 がさがさ探しているうちに切れてしまった。 「お、諦めたか」と二度寝に入ろうとおもったら、今度は家の電話が鳴り始めた。

実は今夜は演奏会があるので、朝はゆっくり寝ていたかったのだが、 電話で受け答えしているうちに目が覚めてきてしまったので、 二度寝は諦めて、楽器をさらうことにした。

ま、何だかんだ言って演奏会は無事終了したのだが、 実際に本番中にうんちょがしたくなったかどうかは秘密である。


99.10.31,Sun

全く時間の感覚がない。

そう、徹夜明けの翌日、時間が無性に早く過ぎ去ってしまうアレである。 そもそも、昨日演奏会後の打ち上げで、 だいぶ遅くなってしまい、家にたどり着いたのが午前4時だったので、 昼まで寝る予定だった。だが、予定はあくまでも予定で、 不本意ながら、昼過ぎまで寝てしまったのだ。 という訳で、13:00から予定されていた反省会兼練習に遅刻してしまったのだ。 申し訳ない。

田無での練習後は、大急ぎで金子まで車を飛ばす。 というのも、知合いがやんごとなき事情で手術をし、 無事退院したので、お祝いをするのだ。 だが、寝不足の頭で車をぶっとばしたのだ。 いくら勝手知りたる道とはいえ、無謀である。 とは言え、久しぶりに音楽と関係のない人達だけの会食である。 良い気分転換ができた。

帰宅したときには午前0時。うーむ、やっぱり時間の感覚が狂ってる。 ただし、その後、Celeron 400MHzを600MHzで駆動させることに成功して、 ホクホクしながら結局寝ついたのが午前3時という状態は、 おバカとしか言いようがないのである。


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Last modified: Thu Aug 23 23:42:20 LDT 2001
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