00.05.01,Mon | 出社してみる。 |
00.05.02,Tue | 折角だから片付けてみる。 |
00.05.03,Wed | 折角だから換えてみる。 |
00.05.04,Thu | ボールを追いかけてみる。 |
00.05.05,Fri | 両親を初めて家に迎え入れてみる。 |
00.05.06,Sat | 病み上がりにお邪魔してみる。 |
00.05.07,Sun | 連休最終日もごろごろしてみる。 |
00.05.08,Mon | 会社でぼーっとしてみる。 |
00.05.09,Tue | 薄目を開けてみる。 |
00.05.10,Wed | 帰りしなに酒屋に寄ってみる。 |
00.05.12,Fri | 窓を開けて走ってみる。 |
00.05.13,Sat | 夜中に喋ってみる。 |
00.05.14,Sun | 新鮮な気分を味わってみる。 |
00.05.15,Mon | 鍵を探してみる。 |
会社に行ってみたのだ。
えーと、会社に行ってみたこと自体はそんなに勿体つけて言うことでもないのだが。 よくよく考えれば、今日明日と休みにしてしまえばなんと9連休となる。 なんと1/3月近くもの連続した休みになってしまうのである。 って言うか、良く考えなくてもそうなるんだが、 巷ではこういう豪勢な連休の取り方をしている人が多いようだ。 嗚呼、何でそういう風に休みを取らなかったんだろう。 何とももったいないことをしたなぁ。こんなだから御主人様(仮名)に 「どこか連れてけ」といわんばかりに恨みがましい眼差しで見られてしまうのだ。
でも、今日は休みにしなかったので、当然出社しなければならない。 それに、先週末は職場で停電があったので、 職場のマシンの立ち上げを行わなければならない。 職場で停電があるのは年に1回か2回ぐらいだから、 終夜運転のマシンをたまに止めると不都合が起きることが多いのだ。 つまり、止めたが最後、2度と回転しなくなるハードディスクとかがあるので、 こういった不慮の事態に備えなければならない。
そんなわけで会社に行ってみたのだが、案の定、出社しても人が少なかったのだ。 っていうか、全然居ない。実に寂しい。寂しいのだが静かだ。 静かだと集中しやすいので、仕事が捗る。 嗚呼、何故皆が休んでいる時に限って仕事が捗るのだろう。
なんだかとても悔しいのだ。
と言うわけで、 あまりにも悔しいので今日は休みを取ってみたのだ。 何だか中途半端な感じではあるが、私自身中途半端な人間なので、 こういう休みの取り方こそ似つかわしい。
のか?
えーと、あまりにも自虐的すぎるので、この話題はここらでやめておこう。 とにかく折角の休みであるから有効活用せねばなるまい。と言うことで、 朝からコタツでゲームをしていたら、御主人様(仮名)に掃除機をかけられてしまった。 まるで畳にでもなった気分ではあるが、これも毎度のことなので気にしてはなるまい。
それよりも、問題はコタツである。 我が家の居間にはコタツが大きな顔をして居座っている。 もうゴールデンウィークも真っ只中、今年最初の夏日もすでに迎えている。 最近の平均最高気温は20度を超えている。 ちなみに、20度と言っても絶対20度でも華氏20度でもない。 第一、そんなに寒かったら死んでしまうではないか。 当然20度と言ったら、摂氏20度である。
などという意味不明かつ面白くないボケはほっておこう。 とにかく、この季節にコタツでゲームすると言う構図はどう考えてもおかしい。 と言うわけで大急ぎで片付けたのだ。ようやく我が家も無事コタツが撤去されたのだ。 いよいよ春も本番だなぁ。
というか、もう晩春だろ。
昨日のコタツに引き続き「衣替え計画」第2弾を実行したのだ。
ちなみに、 第3弾はコートをタンスの奥底にしまい込むと言う作業になる予定である。 未だにコートを着て外出しているのだが、 結局出先で暑くなって手に持つ羽目になってしまい、荷物が増えて困ってるからだ。 でも、なかなかコートが手放せないんだよなぁ。
コートが手放せない理由としては、 うっかりして夜など気温が下がって、 風邪をひきそうになったりするのを予防するというのもあるが、 実は私はポケット多ければ多いほど安心するタイプだからである。 普段持ち歩く小物は、財布、小銭入れ、ハンカチ、ティッシュ、鍵束、タバコ、 ライター、携帯電話、PalmVx、などである。これらの大量の小物を収納するには、 シャツの胸ポケットとジーンズのポケットだけでは当然足りない。 というか、無理やり押しこめるといろんな所が膨らんで、 全身宍戸丈みたいな状態になってしまい、みっともないこと極まりない。 いまどきセカンドバッグというのもいまいちな気がするし、 そういう訳で毎年春先になると収納について悩むのだ。 春先になると私はいつも天を仰いで 「神様、いつまでもコートが着れる気候にして下さい」 などと人知れず呟いているのだが、そんなことはどうでも良い。
そう。「衣替え計画」第2弾である。 最後にスキーに行ってから、 既に2ヶ月近くが経つにもかかわらず、未だに我が 「ノッポさんはしゃべらない方が良いかもゴンタ号」は スタッドレスタイヤを履いたままである。 ちなみに、この「ゴンタ号」とは私の愛車の名前である。 恐らく、もう本州ではどこを探してもスキー場までの道はおろか、 ゲレンデですら雪を見つけるのは難しいこの晩春の真っ只中で、 未だにスタッドレスタイヤを装着したまま、 うぃーんなどと音をたてて走っているのである。 とんだスカポンタンである。
と言うわけで、今日はスタッドレスタイヤから夏タイヤに換えたのである。 いよいよ春も本番だなぁ。
えーと、昨日と同じオチですまんのだ。
我が家がある社宅に隣接する形で会社が保有するグランドがある。 だから、週末になると白い服をまとった健康的な小麦色系の人達が、 ピカピカと白い歯を誇示しながら颯爽と車に乗って登場するのである。 健康度アピール150%である。1.5倍増量中である。 私のように、眼の下に隈を作った青っ白い人間とは全く対照的な人種である。 こういう人達を見ると、「共通する話題は少ないんだろうな」といつも思うのだが、 えーと、そんなことはどうでも良い。
話はちょっと変わるが、私は社会人になってから、 会社の人達とちょっとテニスをやっていたことがある。 本当は球技がテンでダメなウンチ(運痴)な人間なのだが、 先輩がそれはそれは丁寧に教えてくれたので、 何とか球を相手のコートに返せるぐらいにはなっていた。 だが、仕事がきつい時に一度サボってから、ボールを追っかけて走り回るのが、 何だかとてつもないエネルギーの無駄使いに思えてきてしまい、 それ以来トンとご無沙汰していたのだ。
だが、消費しないエネルギーは、着実に腹回りに脂肪として溜まる。 こうして私の体重は単調増加の道を歩み、 御主人様(仮名)は私の顔の脂肪を掴んで「肥えたのぉ」と実に寂しげな顔をする。 このままではいかんのだ。
と思っていたら、同じ社宅に住んでいる同期の男が、 実は爽やかなテニス青年だったということが最近判明した。 ということで、その同期夫婦と我々夫婦でテニスをしたのだ。 だが、もう1時間半やっただけで青息吐息だったのだ。
うーん、このままではいかんのだ。
朝から大変な騒ぎだったのだ。
というのも、今日は私の両親が来宅することになっているのだ。 結婚して半年も経ち、御主人様(仮名)の両親も 既に招待したというのに、 私の方は今まで呼んでいない。しかも、実家から車で20分程度の立地条件である。 いい加減にしないと、予告もなしに急に押しかけられてしまうおそれもある。 ということで、比較的余裕のあるこのゴールデンウィーク中に呼ぶことにしたのだ。
本日の趣旨は、「イタリア料理を食わせる」である。
以前よりニョッキなどは作っていて経験値もあるし、 知人を 実験台にして試しているので、 満を持しての「おもてなし体制」に入ったといっても良いだろう。 それに、昨日の間に、へろへろの状態ではあるが、 ケーキとニョッキの下ごしらえは済ませてある。
ということで、朝から御主人様(仮名)は目を吊り上げて掃除機をかけているのだ。 料理よりもむしろ掃除の方が重要らしい。 つい先日、掃除機をかけていた気もするのだが、 まぁ、姑がくるのだからいくらやっといてもやり足りないぐらいなのだろう。 私なんぞは埃まみれの生活でも別に構わないタイプの人間だし、 私の両親はそれも承知しているんだけどなぁ。 うかつに背を向けてゲームなんかしたら、 雑巾がけをされてしまいそうな雰囲気である。
って言うか、かけられてしまったのだ。まるで床になったような気分なのだ。
結局、昨日は何かとハードだった。
その後遺症か、何もやる気が起きない。 ということで、だらだらごろごろぶうぶうしていたのだ。 ちなみに、最後の「ぶうぶう」はオナラのことである。 何だか最近オナラが良く出る。不思議だ。最近、薄着になって腹が冷えたのかな。
えーと、とにかく、だらだらごろごろぶうぶうしていたら、小包が届いた。 ゴールデンウィーク前にネットで注文してあったボサノバのCD、3枚である。 実は、つい先日、御主人様(仮名)に内緒で、 ポータブルDATレコーダをネットオークションで落札して、 家に届いた時点で当然バレてしまい、こっぴどく叱られたという経緯がある。 自分の演奏をきちんとDATで録音したいという願望が以前からあって、 かなりの出物を落札したつもりなのだがなぁ。
それもあって、この小包が届いた時の気まずい雰囲気はかなりのモノだった。
「また何か勝手に買ったのっ。」
弁解の余地はない。この状態で「欲しいモノは欲しいのっ」などと、 逆ギレしても逆効果だろう。買ってしまったモノは仕方がないし、素直に謝る。
午後はようやく完成したアンサンブルのチケットをM子さんに渡しに uttieさん宅にお邪魔。 病み上がりのuttieさんとMさんを相手にぽつぽつと話していたら 3時間も経ってしまった。 ミニ煎餅やクマ型のチョコレートクッキーをばりぼりばりぼり食いながらである。
こうなると、「お邪魔」というよりは、ただの「邪魔」である。すまん。
だらだらごろごろぶうぶう。
ちなみに、しつこいようだが、最後の「ぶうぶう」とはオナラのことである。 もっとも、今日の「ぶうぶう」にはBGMがあるところが、昨日までとは違う。そう。 昨日届いた、Joao GilbertoやSergio Mendesの定番とも言えるボサノバのCDである。 お洒落な和音に乗せてハスキーなAstrud Gilbertoの声が甘く響く。そこで一発。
ぷぅ。
また御主人様(仮名)に眉をひそめられてしまった。
それはサテオキ、こんな堕落した生活になっているのは、 やっぱり毎晩深夜まで起きている所為である。 「どうせ翌日も休みなんだから、夜更ししちゃえ」という心理が働き、 この連休中ずっとこんな調子で生活していたのだ。
果して明日からきちんと社会復帰できるのか一抹の不安を抱えてはいるのだが、 どんなに夜更ししても翌朝のいつもの時間には目がぱっちりと覚めてしまうのが、 サラリーマンの性。
なんだか、とてつもなく悲しいのだ。
やっぱり、丸一週間近くも休んでしまうと頭の回転が悪い。
えーと、「頭の回転」と言っても、 頭を狂ったようにぐりんぐりんと回すことではない。 とにかく、もともと私は頭の回転が悪いのだが、 いつもにも増して、全く使いモノになっていないのだ。 「貴様の肩の上に乗っているのは西瓜かぁ」と肩を揺らされたとしても、 コクコクとしかうなづくことしか出来ないぐらいである。 もっとも、私の頭はカスカスなので、近所のスーパーで先週見た西瓜の1/4程度の価値、 つまり400円ぐらいしかないだろう。
ま、そんな下らない話はともかく、 全般的に、今日は、ぼーっとして過ごしてしまったのだ。
給料泥棒。
帰宅時に電車に乗ったら、馬面の早大生が座っていた。 私は、ぐったりとした状態でその隣に座った。
ちなみに、何で見ただけで早大生って分かるかと言うと、学生服を来ていたからだ。 そう、体育会系の人間は大学でも学生服を着る。高校生と見分けるポイントは、 ボタンである。高校生のボタンは金色だが、大学生は赤銅色だからだ。 それはそれは実に見事なウマ面だったので、 自分の記憶に止めておくためにここに記したのだが、今日は別に彼の話ではない。
というのは、その馬面の早大生の斜め反対側に一人の女子高生が乗っていたのだ。
彼女は透き通るような白い肌をしていた。しかも、今時珍しい濃紺のタイトソックス。 更に、ぬれたようなロングの黒髪。実は、こんなに詳細に観察している時点で、 「おぢさん」と化しているんだが、街中で良く見かけるヤマンバ系の女子高生と、 あまりにもかけ離れているので、思わずじろじろ見てしまったのだ。 こういう娘がまだいるってことは、日本もまだ捨てたモンじゃないなぁ。 オヂサンは嬉しいよ。
などと、ますますオヂサン化しながら、文庫本を取り出して読み始めたのだが、 重要なことに気づいた。彼女は意外と大柄で足が長かったので、 背の低い私ぐらいの座高だと、 ちょうどスカートの中身が「見えそで見えない」状態だったのだ。
これはヤバい。っていうか、『パンツが見えそで見えない状態』っていうのは、 喜ばしいことなんだから、ヤバくはないんだが、やっぱりヤバい。 これがヤマンバ系のパンツだったら、 「できることなら見えないでくれ」などと願ってしまうのだが、 この、絵に描いたような純情系の女子高生となると話は別である。 ヤバいでしょう。うーん、いや、やっぱりヤバくない。
と、しばらくは一人で無駄に悩んでいたのだが、なんだか虚しくなってきたので、 とりあえず小説に集中することにした。 やがて、電車は次の駅に着き、件の隣に座っていたウマ面の早大生は降りて、 かわりに乗って来た酔っ払ったオヂサンがそこに座った。 電車は結構空いていたので、しばらくすると、そのオヂサンも自分の前で、 「見えそで見えない」状態があるという事実に気づいてしまったようだ。
すると、だしぬけに、このオヂサンは、目を閉じて狸寝入りを始めた。 そして、足を前に投げ出すようにして、段々とズリ落ちて来たのだ。 横目で観察してみると、時々薄めを開けて、この女子高生の方をちらちら見ている。 つまり、「見えそで見えない」という状態から、 「見えなさそで見える」という状況に体勢を変えたのだ。 なるほど、やっぱり、こういうのが本物の「おぢさん」だろう。ちょっと安心。
って言うか、なんだかんだで、全く小説に集中できなかったのだ。
帰ろうと思って廊下に出たら、Mちゃんが丁度帰るところだったので、 一緒に帰ることにしたのだ。
とまで書いて、気づいたのだが、 これってまるで小学生か中学生の文章の様だなぁ。 説明しなければ、誤解してしまいそうだ。補足しよう。
1まず、Mちゃんは1年下の後輩のことである。クドいようだが、 「Mちゃん」と言っても決して美人OLなんかではなく、 筋肉質でヒゲの硬い三十路直前のむくつけき男である。 嗚呼、美人OLの後輩が欲しいなあ。ま、それはサテオキ。 えーと、しかも、彼は昔からの超健康優良児で、 毎日サッカーしないと死んでしまうらしいのだ。 だから、土砂降りの雨または雪でもない限り、 昼休みはグランドに飛び出して球を追っかけて走り回っている。 何だか泳いでないと呼吸ができなくて死んでしまうサメのようなヤツである。 で、私の帰る方向がたまたま彼と一緒で、途中まで仲良く電車に乗って帰るのだ。
職場から駅までは、およそ15分程度の徒歩なのだが、 その途中に往来の激しい街道沿いにIという酒屋がある。 入社したての金がない頃は、帰りしなに彼とそこの自販機でビールを購入し、 トラックなどの排気ガスを吸い込みながら、よく飲んだものだ。 と言っても、特に高尚な話題をするわけでもなく、 下らないことばかりを喋っていたのだ。
今日もMちゃんはやおら財布を取り出し、自販機のほうに向かった。 当然、ビールを購入してぐびぐび飲み始めた。 私は家で御主人様(仮名)が作った夕食が待っているので、誘いは辞退した。 で、彼は飲みながら帰ったのだが、ビールのかほりがぷんぷんしたのだ。 お腹が空いていると嗅覚が鋭くなるんだよなぁ。 うーむ、しかし、どうやら彼は酒がないと生きていけないらしい。
実にサメのような男なのだ。
出張なのだ。
だが、出張先が関東地方だからと言って気を抜いてはいけない。 というのも、そこは我が家から余裕で3時間はかかる神奈川の僻地である。 そんなところに出張と言われても、困ってしまう。 往復6時間電車に乗っている計算になる。行くだけで疲れてしまうのだ。
幸い出張先には駐車場がある。 実際には車で出張なんて制度的には許可されていないのだが、 試しに車で行ってみることにしたのだ。
ということで、我が家を出て駐車場に停めてある車に近付いたら、 何かがおかしいことに気づいた。雨が降っていないにも係わらず、 窓が曇っているのだ。それに、 我が「のっぽさんはいつまでチューリップハットなんだろうゴンタ号」には、 黄色い点がポツポツとたくさんくっついていたのだ。更に近寄ってみると、 そのポツポツはゆっくりと各々好きな方に向かって移動している。 なんなんだ、このポツポツはっ、と駆け寄ってみると、 果してそれらは無数のアブラムシであった。
我がゴンタ号はワインレッドの国産ワゴン車である。 それに窓が曇る程の樹脂が落下するとする。 花のような色のついた車に樹脂が付いているのである。 思いきり勘違いしたアブラムシはワラワラと付着するのである。
だが、時計を見ると、ちょっと遅刻気味である。洗車したい気もするが、 今から出て間に合うか間に合わないかの瀬戸際である。背に腹は替えられない。 そのままアブラムシの付着した車で急いだのだ。
五月の日差しは結構強い。あぁ、あちぃなぁ。爽やかな気候だし、 ちょっくら窓を開けるてみるか。 と、アブラムシがぼろぼろぼろぼろぼろぼろぼろぼろと落ちてきた。 見ると、窓の縁にアブラムシがびっしりとくっつき、うごめいていた。
ぎゃーーーー。
もう昼と言ってもおかしくはない午前中に起き出し、コーヒーを片手に 御主人様(仮名)が作ってくれたフレンチトーストをパクついていた時のことである。 フレンチトーストの向こう側から、御主人様(仮名)がこっちを見てニヤニヤしている。 ニヤニヤ。
うーむ。何でニヤニヤしているのか、非常に気になるのだ。 その旨、尋ねてみると、勿体ぶってなかなか教えてくれない。むむ。 気になるなぁ。
と言うことで、実力行使に出てヘッドロックをかけてみたら、 ようやく口を割ってくれたのだ。どうも、私は寝言を言っていたらしい。 昔から母親からも言われていたのだが、私は、 かなりはっきりとした口調で寝言を言うそうだ。 御主人様(仮名)が起きたと言うのだから、 昨晩は相当くっきりはっきりと喋ったようだ。
そうしたら更に気になるのは、私は一体何を喋ったかと言うことだ。 女性の名前なぞ口走っていたら、かなりヤバい。 後ろめたいことなど何もないのに、何かどきどきしてしまう。 と言うことで、再度何を喋ったのか詰問してみたのだ。 今度はすぐ口を割ってくれた。どうも私は
「おまわりさん、この中に…」
と喋ったらしいのだ。あー、一体私はどんな夢を見ていたのだろうか。 実に気になる。
って、頼むからもうニヤニヤしないでくれっ。
久しぶりに上京したのだ。
えーと、一応、私は都内に住んでいるし、職場も都内ではあるが、 悲しいかな両方とも23区ではない。つまり、両方とも都下である。 ということで普段の生活範囲は都下に限られており、 今回はマサシク「上京」というのが適切なぐらい、久しぶりに都心に行ったのだ。
目的地は新宿。Mさんから 濱田さんの演奏会のチケットが1枚余っているという電話を貰い、 特に用事もないし、前から近くで聴いてみたかったし、 6/24の演奏会のチラシも挟み込みたかったので、 新宿まで出向いたのである。プログラムは私の大好きな初期バロックである。
いつもと違う沿線に乗り換えるために、 普段使わないモノレールの駅まで自転車で走った。 モノレールの見晴らしは相変わらず素晴らしい。 そのまま乗って何往復もしたいと思うような気分である。 新鮮な気分を味わう大切なひとときである。
と、駅を歩いていて気づいたのだ。街ゆく女性のナマアシ率が高いのだ。 ちょっと前までは、「やっぱり女性はストッキングを履いた方が良い。」 などと思っていたのだが、こうして見るとナマアシも悪くない。 しかし、よくよく考えてみると、 「ちょっと前」の前は「ナマアシ命。」なんて思っていたから、 案外いい加減なもののようだ。えーと、 いずれにしても女性の足に興味があることにはかわりはないけど。
えーと、とにかく外出というものは、新鮮な気分を味わう大切なひとときなのだ。
江川亭(調布)「ラーメン、パリパリ餃子」
血走った目で鍵を探していたのだ。
朝、遅刻寸前のタイミングである。 御主人様(仮名)は既に仕事に行ってしまったので、家は私一人である。 もう、次の電車に乗らなければ遅刻だというのに、鍵はない。 鍵がないと、当然、施錠できないので、 三枝ぢゃないが「空巣さんいらっしゃ〜い」状況になってしまう。 悲しいかな貧乏であるが故に、我が家には特に金目のものはないが、 金目のモノでなくても盗られたらもっと悲しいので、 やっぱり空巣さんに来られちゃ困る。 っていうか、空巣に「さん」づけする必要はないんだけど。
とにかく、このままでは家から出られないのだ。 車の中もくまなく探してみても、コートのポケットを裏返しにしても、 引出しを逆さにしても、電気釜の中を覗いてみても、鼻毛を抜いても、 オナラをすかしても、ないモノはナイ。嗚呼、遅刻だぁ。 しかし、まだ始業時間にはちょっとあるので、 連絡の電話を入れる前に、もう少しじたばたしてみよう。 ということで、確認のため御主人様(仮名)のケータイに電話してみた。 「あんたの鍵なんて知るわけないでしょ」と言われた。当然である。
心を落ち着けよう。まず、いつ頃から鍵がないか、記憶を辿らねば。 そこらじゅうのモノはひっくり返され、 まるで「空巣さんお勤めご苦労さ〜ん」を状態の部屋で坐禅を組む。
ぽくぽくぽくぽくぽくぽくぽくぽく…ち〜ん
土曜日に寄った実家に置いて来たかもっ。
「何?」。実家に電話をかけると母は実に不機嫌だった。 まぁ、不機嫌なりにも私の鍵が置いてあることを確認してくれた。 ところが、次に、私に冷たい言葉を浴びせかけたのだ。 「でも、私、今から出かけるところだから、知らないよ。」 と言うことは、今日、私は御主人様(仮名)が帰ってくるまで、 家でお留守番してなければならない。これでは軟禁状態である。
結局、会社に電話して休むことを告げた。 けど、あまりにも恥ずかしいので理由は言えなかったのだ。